書評
今日は休みなので、あれこれの整理をしながらたまっていたレビューを少しずつ書いていきますね。 さて、最初の一冊目は「パガージマヌパナス わが島のはなし」という作品。 これは、沖縄のゆったりまったりとした空気の中で、主人公の綾乃という少女が成長し…
動物行動学のセンセイで、竹内久美子さんの師匠筋のセンセイでもある日高先生の遺作です。とびとびにしか読んでない日高先生の本ですが、この先生はその道の本当の意味での権威で開拓者であるだけに、変に偉ぶらず穏やかで実に品のいい読んでいてしみじみと…
昨日に引き続き漫画の紹介です。 ジャンルとしては医者ものですが、ある意味今連載している漫画の中では一番シリアスでハードなものかも知れません。「天上の名医」や「ゴッドハンド輝」のような明るさはなく、「ドクターK」のようなマッチョさやブラックジ…
仕事がとてもハードでやる事が多く、今もぼちぼちと家で仕事中です。 また本の紹介がたまってきました。気分転換に漫画や本はよく読むので、たまる一方です。。。 さて、本作は「動物のお医者さん」ゃ「Heaven?」「おたんこナース」の佐々木倫子さんの連載中…
こんばんは。 ハヤカワの「現代短編の名手達」シリーズの七作目です。 七作目は、ローレンス・ブロックの短編集です。ローレンス・ブロックといえば、ハードボイルドのマット・スカダーのシリーズや、泥棒探偵が主人公でコミカルミステリのバーニィ・ローデ…
何を勘違いしたのか、菊地さんの新刊だと思って文庫購入。 結果的には未読なので問題なしでした。お話は、念法の達人の工藤秋彦と妖魔の呪いに犯されている南風ひとみが、妖魔相手の戦いを繰り広げるシリーズ作品の文庫では最新刊となりまして、今回は東北地…
実は何度も紹介しようと思いながら、そのたびに上手く書けなくて流れていた本です。 下流志向とあるように、今現在の日本は誰が見てもわかるように勝ち組・負け組という言い方は好きでないですが格差社会ですし二極分化社会です。そして、その格差が固定固着…
「ナチュン」の4巻です。 前作は、深海での不思議な労働と生活というゴリゴリのハードSF路線をひた走った本作品ですが、今回では一転してSFではなく伝奇漫画となりました。人間にあって人間にあらざることがだんだんと明らかになってきた名無しの少女(ミ…
機動戦士ガンダム。 我々の世代のものであれば、そう名前がつくものにはどういうわけだか無条件で手が伸びそうになるわけだが、意外なことに正統派の直球も直球の王道のこの漫画は読むのも買うのも初めてなのでした。 たぶん、漫画の著者が、ファーストガン…
本年27冊目の紹介本です。 感想レビューの怒濤のスタートダッシュ(あの頃は若かった)の貯金も切り崩してしまったので、一日一冊ペースに戻ってしまいました。さて。 今日紹介するのは宮部みゆきの「孤宿の人」です。上下巻で分厚かったんですけれど、年末年…
御宿かわせみのシリーズ第9作です。 次男坊故に、剣の達人ながらひょうひょうと暮らす東吾。その恋人で、元同心の娘でありながら今では旅籠の女将をしている、るい。友人で八丁堀の同心の源三郎。この三人を軸に展開する江戸の人情ミステリー。 今回は、表…
ナチュン、3巻です。 前巻までのまったりとした沖縄生活、ややラブコメにSF風味という地点からいきなりの方向転換です。主人公のテルナリくん、今作では義理で働きにでかけていた勤務先の漁業組合に騙されて、海底深くで拉致され、奴隷生活に落とされます…
江戸の若旦那が主人公の「しゃばけ」シリーズの文庫最新刊です。 実家のある日本橋一帯を焼き尽くす大火に巻きこまれ、とうとう三途の川縁を彷徨う羽目になった若旦那とかわいい鳴家達の三途の川縁でのお話に、まだ若き日の半妖の母の恋物語、兄の松之助の縁…
去年あたりからちょっとずつコミックで集めて読み始めている料理漫画の第4巻です。 この作品は、日本の首相直轄の官邸料理人が主人公の漫画です。主人公は一木くるみという女性で、昔あった「大使閣下の料理人」という漫画の主人公の大沢公の弟子という設定…
これも、懐かしいシリーズ物ですが、十年ぶりくらいのブランクで新作でした。 トレージャーハンターで、最新科学も駆使して財宝を追い求める八頭大。彼と一緒に行動するも、欲深く淫らでお金にうるさい太宰ゆき。この二人が求める財宝には何故かエイリアンの…
本年11作目^^の紹介本です。 これも昨年に読んだ本ですが紹介しないままに年末になった本です。まぁ、マドンナの旦那さんのガイ・リッチーさんプロデュースで「シャーロック・ホームズ」の映画が完成したお祝いにちょうどいいかなと御紹介します。 世間的に…
三年半ぶりの「餓狼伝」文庫版です。 「餓狼伝」自体知らない人も増えているかもしれませんが、これはどの格闘技が、どんな男が一番強いのかというシンプルな物語で、柔道、空手、プロレス、ボクシング、キック、ムエタイ、古流武術などのさまざまな人物がよ…
EDENの第3巻感想です。 この巻は、近未来の滅びかけた国でのテロリスト戦です。 外見は少女のようだけれど全身これ義体のサイボーグがいるテロリスト集団が出てきたり、麻薬シンジケートの武装集団がでてきたり、前作から登場の主人公たちも含めて3巻はま…
もし自分の○○が魚だったら、きっとあまりの○○に・・ というキーワードに展開する短編集。連作短編集というわけではないものの、各作品が黒澤という泥棒を軸につながっていたり、「オーデュボンの祈り」の伊藤が話題に出てきたりと伊坂ワールドが全開の短編集…
ちょっと古い漫画ですが、たまにはこういうラブコメディーも。 すぐに泣き出してしまう感情過多の字幕翻訳家の音裏由羽と、くさい台詞を爆笑せずに言う事ができないかけだし俳優の御前岳実。やや不幸なファーストコンタクトのあとにそれぞれの友人の結婚式で…
西尾維新の人間シリーズの第二作目。 一作目の「零崎双識の人間試験」の主人公、双識の弟にあたる軋識が今回の主人公です。この零崎とは、殺し屋の一族で、誰であれ殺さずにはいられない殺人鬼の一族という設定です。ただし彼らは本当の血縁関係ではなく人を…
ハズレのない漫画家、豊田みのるの最新刊です。 ある日突然、世界中の大都市の上に大量の宇宙船の襲来を受けた人類。突然現れた宇宙人達の姿にパニックになる人々。もうじき妻の出産を迎えようとして病院にいた学校教師の主人公は、そんな渦中にその宇宙人た…
個人的にはランズデールといえば、「罪深き誘惑のマンボ」などのハップ&レナードシリーズのような笑えるミステリが大好きなんですけれど、世間的には「ボトムズ」とかあちらの方のイメージがだんだんついているランズデール。 でも、この短編集はばかばかし…
戦国時代中期の年代記もいよいよ終盤。 この巻では、二万の軍勢を率いて尾張に進攻した今川義元が、かの桶狭間の戦いで信長の寡兵に敗れて命を落とします。その流れのあとに、父の死、弟の謀叛を乗り越え、元康に属く決心をした菅沼定盈は、その手腕で信頼を…
こちらも、去年読んでいたものになります。 天才的なひらめきをもってイルカのフィールドワークに沖縄の離島に住み込みを始めた主人公のテルナリ。変人のゲンさんのところに半住み込み状態になった彼は、いよいよ念願のサバニ船を手に入れ、意気揚々とフィー…
昨日は助っ人のお嬢さんなどのおかげで我が家にもようやく窓一面にカーテンがついたり、こたつがセッティングされたりと大変家の中の文化レベルが一夜にしてあがったわけですが(カーテンをめぐる冒険といいたいくらいにたくさんの店をまわりました)、そのあ…
グイン・サーガ最新刊です。 いよいよアニメも始まり(アニメについては激しく賛否両論ありますが)、記念企画もどんどんと出て来ているグイン・サーガの最新刊です。 さて、本巻のあらすじは「パロへとやってきたイシュトヴァーンがリンダに対して求婚をする…
ハードボイルドミステリ。 探偵マットスカダーを主人公とするシリーズの「倒錯三部作」の最終作にあたる作品。この倒錯三部作の犯人は全てがそうですが、猟奇的変質的で悪質な犯罪を繰り返す犯人を相手にスカダーが活躍する作品。 今回の場合は、女性や子供…
第二次世界大戦当時のナチスドイツ軍のを扱ったミリタリー漫画です。 絶海の孤島にあるドイツ軍の秘密研究所では日夜戦線を有利に運ぶ為の秘密兵器が開発されていた。そこに新たに配属となった青年将校は、島で行われている実験の成果と新たな謎、そして普通…
環境問題関係の本ですが、写真とメッセージで「あるがまま」のツバルの姿が映し出されています。環境問題について、「先進国が悪い」「二酸化炭素の排出がとにかく問題なんだ」というような一面的な見方で何かを糾弾するのではなく、たんたんと事実を描き、…