小説・漫画好きの感想ブログ

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「熱風大陸」

 こんにちは。
 相変わらず暑いですね。いよいよ最高気温は40度近くなって来ました。
 こうなりゃやけだ。暑い暑い大陸の本でも読んでやろうと、椎名誠の熱風大陸を読んでいました。
 実際はなんのことなく、今朝も流していた「水曜どうでしょう」がたまたまオーストラリア篇で、オーストラリアを縦断爆走しており、その過酷なについてミスターが椎名誠さんのこの本のことを出して説明していたので、「そういえば、この本は以前に読んだな」ということでちょっと押し入れをがさごそしていたらすぐに出て来てくれたので読んだという次第なんですが、、、。
 当時読んだときにも思いましたが、本当にオーストラリアってシャレにならないくらい暑いんですね。気温は楽勝で40度を回るし、いたるところで蠅が猛威をふるっているし、何千キロという道のいたるところでは灼熱に灼けた地面との摩擦熱でバーストしたタイヤや転覆した車両が転がり、時には自然発火の山火事が何日間にも渡って燃え続ける。そして、世界中の八割り近い種類の毒をもった生き物がここに生息している。
 確かに流刑地にはもってこいの大陸だと言えますね、これは。
 読んでいるだけで、クーラーをがんがんにきかした部屋だというのに、じっとりと汗が滲んできました。探検は探検隊にまかせて、決して自分ではいきたくない大陸だと改めて思いました。コアラがいるにしたって、陽気なオージーがいるにしたって、あまりに過酷すぎです。
 実際に、書物としても残っているようですが、アラン・ムーアヘッド著「恐るべき空白」という本では、隊員があまりにも過酷な旅によって悲惨な結末を迎えていく有様がしっかりと記されているようです。水のほとんどない内陸部(オパールの採掘場やエアーズロックとかあるあたり)では、星空をたよりに歩いても行けども行けども何もなく、隊員隊員が次々と倒れていきます。このようなところへ彼らは旅をしにいったのです。
 紀行文として非常に優れた本になっています

熱風大陸―ダーウィンの海をめざして (講談社文庫)

熱風大陸―ダーウィンの海をめざして (講談社文庫)