小説・漫画好きの感想ブログ

小説・漫画好きの感想ブログ

「生活はアート」 パトリス・ジュリアン

ハードワークが続くと、眉間に皺が寄るし生活に楽しみや潤いがなくなってくる。食べ物も適当になるし、なにかにじっくりと取り組むというのもなくなる。ビリヤードをしたり、鉢植えを増やしたり、コーヒー店巡りをしたり、といった楽しみを追わなくなる。もちろん、料理を自分で楽しんだり、服を買いにいったりもしなくなる。
楽しくしようが、つまらなくしようが、どのみち毎日しなくちゃならない生活なのにも関わらず、手を抜いてつまらなくしてしまう。
それだったら、ちょっとしたことに手をいれたり、どうせやらないといけない事をするならそれを楽しんでできるように、少し気持ちの持ち方を変えて、生活を楽しんでみようという気持ちをこの本は与えてくれました。
著者は、元フランスの駐日大使館職員で、日仏学院の副学院長をつとめたあと、公務員をやめたあとに日本で会員制のレストランを作った人です。彼のちょっとした考え方や、店をつくった時の話やスタッフ選びの基準。日本人とフランス人の考え方や、料理のとらえ方の違いなどを短い文章でつづったのがこの本です。
ずいぶんと前にでていた本が今回文庫化したということのようで、ちょっと古く感じる部分もありますが、なかなかいい感じにリラックスさせてくれる本でした。生活にいろんな意味で疲れたときに読むといい本かな。
著者がフランス人ということもあってか、妙に自信満々な人物に見えてしまうので好き嫌いもでるかも知れませんが、これくらい生活を楽しむ姿勢があるとさぞ人生は楽しいのだろうなと羨ましくさえもあります。
もっと生活にアートを。
生活をアートに。

生活はアート (幻冬舎文庫)

生活はアート (幻冬舎文庫)