小説・漫画好きの感想ブログ

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グイン・サーガ116巻「闘鬼」 栗本薫著

 こんばんは、樽井です。
 今日は仕事帰りに串上げとおでんのお店に寄って参りました。最近はなにかと色々ご縁があって色々な人たちと飲んでいますね。基本的には飲んでもそんなに酔わないので、会話だとか雰囲気を楽しんでいます。。
 酒場での楽しみといえばビッグコミックスピリッツのカラー広告ページで、マジック・ザ・ギャザリングが新ブロック発売とのことで広告を載せてまして驚きました。酒場でクールでおしゃれな雰囲気を出してはいますが、マジックです、トレーディング・カードです、マニアな店でないと絶対にまわりのお客さんがひきそうですね。決してきれいなお嬢さんが寄って来て、「私も混ぜてくれない?」とかいう展開はなさそうです。
 「デッキはあるの?」
 「最強の赤で」とかそういう返しもなさそうです。でも、、ひさびさに見るとカードやりたくなりますね。ブラフも含めた駆け引きの知能戦は考えるだけで楽しいものです。ファンタジーな世界での冒険を自分の采配で作り上げる楽しみはまた格別ですしね。
 さて。


 グイン・サーガ116巻「闘鬼」 栗本薫著 早川文庫


 グイン・サーガもいよいよ116巻。
 9巻分もひっぱってきたクム・タイス篇もいよいよ佳境。最近の一番のひっぱりどころである、剣闘大会のクライマックス、大平剣の部の最終試合、グインVSガンダルの試合にもこの巻でいよいよ決着がつきました。はい。このレビューを読んでいる人はグイン・サーガを読み続けている人ばかりだから、これはネタバレにもならないと思いますのであえて書きますが、いよいよガンダルとグインの試合は始まり、決着がつきました。
 いやぁ、長かった。ここまで実に長かったです。投げ出さずに読んでこられた方、ちゃんとゴールに辿り着きました。
 しかも、ある意味、ここ数巻のグイン・サーガの中でひさびさに本来のグイン・サーガにはないくらいきちんと正統的な展開の末、二人の闘いには決着がつきました。ただし、たぶん読まれたら皆さんも自分と同じような感覚をもたれるかと思いますが、このガンダルについてはいい意味で裏切られました。今迄のフリもあったせいか、それでこそ多少なりとも読んだ甲斐があったと思われる描かれ方をしていると思います。ここまでグインと互角に戦える剣士もひさびさです。
 この巻は実際、全てがそこに尽きるといっていいでしょう。他のカードや、恒例のお祭り実況などもこれがタイスでの旅の最後と思えばさほど気にならなく感じました。ガンダルVSグイン、ひさしぶりにグインらしい話でした。
 ただ、しいて欠点を挙げるとしたら今回は前回迄あれほどひっぱっていた主要キャラのほとんどが出てこないところでしょうか。まぁ、そこも含めてグインの闘いに今回は話が集約したとも思えますが、次回ではそのキャラたちの活躍も含めてクム・タイス篇が完全決着、新たな旅となることが確定いたしましたので、まずは重畳です。
 次はイシュトヴァーンかスカールか、はたまたヴァレリウスが主人公か、なにはともあれ広い世界の物語であること、SFでありファンタジーであり大河ドラマであることを思い出させる次の展開につなげるべく今回の二人の闘いのような形でクム・タイス篇は奇麗に次巻で切り上げられるようで、ファンとしては嬉しい一冊となりました。117巻は来月に出るそうなので、年内には新展開のグインが読めそうです。
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