小説・漫画好きの感想ブログ

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「友達100人できるかな?」5巻(最終巻) とよ田みのる著 感想 

 ただいま帰ってきました。
 本年94冊目の紹介本です。

 ある日、UFOの大群とともに地球侵略にやってきた宇宙人が、地球人の一人に、全人類の運命を賭けてとある試験に挑戦させます。その試験とは、パラレルワールドとして設定した過去の世界において、自身が小学校時代へと遡り、そこで一定期間のうちに友達を100人作るというもの。 
 主人公の柏直行は、本当は36歳の学校教師で奥さんが出産直前のところを、地球人のサンプルとして選ばれ、過去へと送られる。そこで小学生に戻った彼は、地球人類の命運をかけて友人作りに励むのだが、、、。
 基本はギャグ作品なんだけれど、上記のような設定で案外とSF要素が強い作品で、個人的にはとても好きな作品でした。1巻ごとに友達が4人5人くらいしか増えないので、100人なんてえらい先の話だなと思っていたら、一気に物語は加速してクライマックスへと流れていきました。
 本当は、大好きな物語だけに、もっともっとゆっくりと時間が流れていって欲しかったです。直ちゃんが友達をどんどん作って、その友達の中でも時間が流れて、みんなで新しいことに挑戦したり、子供なりの成長をしていったりというのをじっくりと見たかった気もします。だけれども、物語としてのほどよい長さ、バランスから見るとこれくらいでまとまった方が、作品としてはいい作品に仕上がったのは間違いありません。もうちょっと読みたかったけれど、作品クオリティ的には、ベストな締め方だったと思います。
 この作品は子供にお薦めなだけでなく、童心を失った大人にも、今ちょうど30代40代くらいの主人公と同年代の人たちにも是非是非読んで笑って子供時代のピュアな気持ちなんかを思い出すよすがにして欲しい作品です。
 
 
 

友達100人できるかな(5) (アフタヌーンKC)

友達100人できるかな(5) (アフタヌーンKC)