「匠三代2巻」倉科遼原作 佐藤智一著 感想
本年18冊目の紹介本です。
腕利きな大工の頭領、経営をしっかりする父親、そして一級建築士の息子の親子三代で営む工務店を舞台にした「家づくりエンターテインメント」の第二巻です。
この二巻では、大工の祖父の友人が自分の孫を大工修行に連れてくる話と、主人公の匠の幼なじみの家をリフォームする話を軸に、家のあれこれ、伝統の技術についての蘊蓄が繰り広げられます。美食、格闘技、酒、服飾、お茶、コーヒー、ラーメンなどなどのいわゆる蘊蓄漫画が世の中にはたくさんありますが、この家作りというのは本当に初めてのものでしょう。
古い、どこか昭和のにおいも感じさせるようなお話ですが、大変暖かく、かつ面白い漫画で先が楽しみです。
今回はスペシャルなゲスト対談という形で、渡辺篤志さんまで巻末に登場しているのですが、これが個人的にはなかなかに嬉しい企画でした。というのも、僕は彼がやっている「建もの探訪」という番組が好きなんで、それに絡めた話が興味深かったからです。あの番組、ただただ個人のお宅、こだわりのマイホームを見せてもらうだけというかなりマニアックな番組なんですが、ときたま偶然テレビで見かけると決まって最後まで見てしまいます。
それぞれのご主人さんや奥さんが、本当に「マイホーム」というものにものすごく夢やこだわりや思い入れをもっていてそこに強い愛着を感じているのが感じられて、羨ましいというよりも暖かい気持ちになります。
その番組のレポーターの渡辺さんもこの漫画が好きだと聞いてなんだか嬉しく思いました。
追記:自分が今やっている仕事のオール電化や太陽光、それからリフォームなんかもその人の家や生活・暮らしに大きく影響するものだけにこういう家をいじって幸せになる漫画は余計に応援したくなります。
- 作者: 倉科遼,佐藤智一,天野彰
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/11/30
- メディア: コミック
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