「ACONY」2巻 冬目景著 感想
アコニー、2巻が早くも登場です。
冬目景さんの事ですから、来年くらいかなと思っていたので予想外な素早さにまず驚きました。中身のほうは前回同様に妖怪アパートと化している部屋に集う、人間・半妖・物の怪・神様?たちのあれこれ話なんですが、今回は新キャラもたくさん出て来て登場人物紹介がまだ続いているような感じです。ただ、前巻が本当に登場人物紹介とともに、アコニーという化学実験の結果ゾンビ化してしまった少女の謎をおいかけるような正式本筋を中心としたものだったのに対して、今巻は、ドタバタコメディのような感じで話はすすんでいきましてメインのお話はちょっとペースダウンでした。
といっても、それが「だれている」という感じではなくて、作者もキャラクターも楽しんでいる感がバンバン伝わって来ていて、妖怪アパートものとしてはこれこそが正統! という気がします。得体の知れない闖入者や、復活した神様、カエルのお侍さんなど楽しいキャラがどんどん出て来て話が展開していく。こういうのこそが王道でしょう、とも思ってしまうくらい楽しかったです。特にカエル侍のエピソードは、「カエルの王子様」の物語のパロディにもなっていて、とっても笑えました。蛇女さんのはっちゃけ具合も含めて、こういうお話が違和感なく物語に馴染みます。
こういうドタバタ、冬目さんにしてはとっても珍しいんですが、意外にはまっていました。
冬目さんの過去作作品は、どちらかというと静のキャラクターや、静の構図やタッチが中心だったので、こういう動きのあるものはもう描かないのかと思っていたんですけれど、こういうのもまた描いて欲しいです。
- 作者: 冬目景
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/08/21
- メディア: コミック
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