小説・漫画好きの感想ブログ

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「御宿かわせみ10 閻魔参り」 平岩弓枝著 

 御宿かわせみシリーズの十冊目。
 江戸時代を舞台の連作短編集です。
 さて。この巻の注目所はなんといっても、主人公の友人で八丁堀同心の畝源三郎の結婚話。
 この時代の結婚がおしなべてそうであるように、畝のもとに持ち込まれた縁談も双方の家の釣り合いを考えてのものでそこに恋愛感情などはなかったのだが、意外や意外、意外なことが起こり畝は相思相愛である女性と結ばれることになるという甘甘話。
 つくづく小説だなぁという展開ではあるのだけれど、朴念仁のような真面目一徹の畝が幸せになる話に不都合のあろう筈もなく、読者にとっても幸せなお話です。いつもいつも、るいと東吾のラブラブぶりにあてられていた彼にも幸せが訪れたのは本当にめでたいことです。
 こういう幸せな結婚はよいですね。