「無限の住人」 25巻 沙村広明著 感想
今朝、パラバラと過去ログを見ていたら、アップしたはずのこの漫画の感想が綺麗に消えていることに気がつきました。アップのときに何か失敗した模様。改めてアップ。
シリーズ最新刊です。
不死者の主人公・万次と、彼の左腕を移植されたことによって不死身の身体となった尸良。この二人の対決というか殺し合いにまるまる一巻が費やされますが、これが読み応え十分、このシリーズでも屈指の対決となります。前段で、真冬の湖に漬けられて闘死寸前まで追い込まれていた万次のほうが体力的には圧倒的に分が悪く、加えて尸良は痛覚をなくしているという利点もあり、徐々に押されて行く万次ですが。。。
ネタバレはこのあたりにして、感想ですが、沙村さんは改めて凄いと徹底的に思わされた一巻でした。
決着の付け方もそうですが、決着後の最後のシーンなんかは、よくもここまですさまじい事を思いつくものだとただただ圧倒されました。こういう有無を言わせぬ描写と残酷ながら目が離せないシーンと語りこそが、この漫画の魅力なのだと再確認しました。尸良が最後の最後に語り出す言葉と、彼とともにあった少年が万次達に叩き付ける言葉。そこには全く嘘偽りがなく、誰が正しいわけでもなく、誰もが善人だというわけではないこの世界のあり方の再確認も素晴らしかったし、本当にひさかたぶりに会心の当たりの一冊だったと思います。
- 作者: 沙村広明
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/23
- メディア: コミック
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