小説・漫画好きの感想ブログ

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「黒と青」(上) イアン・ランキン著

 イアン・ランキンものの中では日本で一番分厚い作品。
 リーヴァス警部のシリーズ作品の一つで、英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞受賞作です。
 今回は現実に起こった事件も取り込み(ジェイムズ・エルロイの「ブラックダリア」みたいに)リーバスの活躍を描いています。1960年代にスコットランドを震撼させた“バイブル・ジョン”と呼ばれる連続殺人犯とよく似た手口で犯罪を繰り返す、ジョニー・バイブル。リーバスは自分の担当事件に絡めて彼の捜査をしますが、自分が過去にかかわった事件の犯人が冤罪を主張して刑務所内で自殺したことにより(しかもその犯人がベストセラー小説作家となり世間での注目が高くなっていたこともあり)、自身が監査の対象として追われる羽目に。
 事件を追いつつ、自分も追われる羽目になったリーバス。
 かなり焦燥感の漂う緊迫した物語です。上下巻なので、下巻を読み終わったらまた全体のレビュー出しますが、前半まではいい感じです。

黒と青〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

黒と青〈上〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫)