小説・漫画好きの感想ブログ

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「七つの黒い夢」 乙一、恩田陸、北村薫他アンソロジー

 期待はずれ、というしかないです。
 乙一恩田陸北村薫。鉄板の執筆陣で、タイトルからしたらホラーや薄暗い感じの怖めの話やダークな話が詰まったアンソロジーだろうとかなり期待したのだが、、、これがまた全くもって怖くないし恐ろしくもなければダークでもない。ホラーでもなければミステリーというほどでもない。いったいどういう基準で,「黒い」だったのだろうと編集者の意図とネーミングの由来をきっちりと問いつめたいほどのできばえです。 
 どれもこれもが、ごくごく短い短篇(本当に短い)で出来ているのですが、あんまりまとまりがない感じです。強いていえば、ストレートに「百物語」をもってきた北村薫のそれと、変化球で攻めて来た誉田哲也の天使が出てくるそれが結構面白かったかなぁという程度です。
 アンソロジーというのは、なかなか難しいんだろうなぁとは思うんだけれど、今回のこれはあまりにもあまりだと思います。5段階評価で1です。ここまでダメなのも珍しいです。西澤保彦の「桟敷語り」なんかどこをどう読めばいいんだろうというくらい???な感じです。嫌いな作家さんではないだけに、余計に???でした。

七つの黒い夢 (新潮文庫)

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 つか、真夏の怪談としては阪神タイガースの今年初の四連敗だけで十分ですよね