小説・漫画好きの感想ブログ

小説・漫画好きの感想ブログ

「謎の彼女X」3巻 植芝理一著

 最近、妙に恋愛ものの漫画やドラマ、映画に弱い。
 特に、女の子が無茶苦茶バイタリティがあったり、がんばり屋さんだったり、不思議な感じの予測できない行動をする子だったりすると、特に弱い。また、その男女が恋愛に照れがあったり、すれていなかったりすると、なんだか見ている方が照れくさくなるんだけれども、その恥ずかしくなるような感覚に赤面しながらもついつい読んでしまう。最近、恋愛成分が足りないからかも知れないけれど、そういうのに弱い。 
 そういう今の状態にこの本はど真ん中のストレートで楽しく読めました。
 高校2年生の椿明は、とりたてて特徴もないどこにでもいる男子高校生。しかし、その彼が、クラスメートの卜部美琴のよだれをなめてしまったことから、彼女と恋人関係になる。卜部の「よだれ」はそれを介して他人に感情を伝え、逆に卜部も他人のよだれをなめることで感情を理解することができるのだ。無愛想だけれど、かわいい卜部に惹かれる椿、晴れて恋人にはなったけれども関係を進展させることができない明と卜部の恋模様がなかなかに面白い。
 さて、「よだれ」の話を書いただけでも、卜部は不思議な女の子だと思うだろうけれど、彼女の不思議はそれだけではなく、彼女はスカートの下にはさみを常に携帯。怒ると、そのハサミで全てのものを切り裂いてしまうのだ。 
 ここに椿の友達の上野と、その彼女の丘も加わっての学園ラブコメになっているのがこの「謎の彼女X」。この三巻もラブコメ色全開で、むずがゆくなりながらも、昔を思い出してニヤニヤしながら読んでしまいました。いや、やっぱり恋愛っていいよね。特につきあう/つきあわないくらいから、ちょっとずつ仲良くなっていく感じが。出会い系なんて無粋なものじゃなくて、少しずつ距離が縮まっていく感覚こそが恋愛だよなぁなんてオヤジくさいことを思ったりして。

謎の彼女X(3) (アフタヌーンKC)

謎の彼女X(3) (アフタヌーンKC)