小説・漫画好きの感想ブログ

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「情報は一冊のノートにまとめない 100円でつくる万能「情報整理ノート」」 奥田宣之著


130冊目の紹介本です。
 ゴールデンウィーク中に読んだビジネス書です。
 タイトル通りにノートをまとめる為にはいかにすべきか、という本なのですが、著者の主張するところによれば全ての情報はいわゆる大学ノートのようなシステム手帳でもなんでもないノート一冊だけにしぼりこんで、すべてをそれに書き込んでいきなさいという事に尽きます。
 感嘆にいえば、全ての情報は表紙のような大学ノートの小さいポケットに入れれるサイズのものに、いくつかのルールの上で全部書き込んでいきましょうという趣旨です。このビジネスノート関連だけは、メモの取り方からそれにあうペンや分類の仕方、パソコンとの連動の仕方までそれこそもう際限なく、ありとあらゆるビジネス誌でたびたび色々な方法が取り上げられるものの未だにこれという決定版がないものだけに、自分も眉唾ながら興味をもって読んでみました。
 で、結論からいえば、自分にはあんまり合うやり方ではなさそうでした。というのも、そのノートに全て一元化する、いらないものは削っていくという方法は「超整理法」の野口さんなみに革新的ではあるんだけれど、致命的だと思われるのが時系列にそって書いていくことと、過去の出来事や調べたことと関連させてタグをつけたり索引をつけたりという作業が絶対的に面倒くさくなること、そして手帳をどこに保管していくのかという問題が結局は解決されないこと。自宅と職場に過去ノートを常に持ち歩くのはあまりにナンセンスですから。
 ただ、とても共感した言葉なんかもあって、それは今迄でてきた色々なノート術をみんながうまく使えないことについての説明で、「自分の開発した方式は(その発明者にとって)絶対に最高だ」という台詞と、「そもそもは成功して発表している人は間違いなくみんな几帳面で自分のルールを守る人である」という解説。なるほど、まさにその通りなんですよね。適当でいい加減な人間には、既存の「〜〜式」というようなルールをきっちりと守って手抜きしない人でなければ成功しないノート術は、はなっから向いていないものだったんです。
 それがわかっただけでもよいかと思いつつ、それでも自分流の何かが作れないかとあれこれ考えしまうのは変わらないのですが、ともあれ人まねだけでは絶対にうまくいくノート術がないということが分かっただけでも収穫だったかと思われます。少なくとも、フランクリンプランナーとか、まずは始めてみるのに数万円の出費がかかるシステムではないので、自分なりのノート術のとっかかりをつかむために実践してみるのも悪くないです。ひょっとしたらうまく行く人もいるかも知れません。

情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」 (Nanaブックス)

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  • 作者: 奥野宣之
  • 出版社/メーカー: ナナ・コーポレート・コミュニケーション
  • 発売日: 2008/03/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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