小説・漫画好きの感想ブログ

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「ぬしさまへ」 畠中恵

 
 こんにちは、樽井です。
 今日はひさびさの休み予定(ちょっとしたスクランブルが入る予定もありといえばありですが)で、のんびりした気持ちです。昨日は結構鍋と雰囲気のいいお店に酔いましたね。ただ、ちょっと寂しいのは同僚が一人、アメリカに二週間ほど旅立つことになって明日ロスに旅立つこと。結構頼りにしている部分もあるのでちょっと寂しいです。まぁでも色々なお土産話をもってかえってきてくれると思うから、今はそれを楽しみに待ちたいです。
 さて。
 ちょっとずついろいろなニュース等や本の紹介などをしていきたいのですが、先週の芸能界で一番の驚きだったのはやっぱりなんだかんだいってV6のイノッチこと井ノ原快彦さんが、瀬戸朝香さんと結婚したこと。イノッチはジャニーズらしからぬというとファンにしかられそうだけれど(だって、岡田准一とかと比べるとやはり違うタイプでしょ?)、すごく親しみやすくって僕的には好きだったので、へぇーっていう気持ちと素直におめでとうと思うニュースでした。瀬戸朝香さんはナースのお仕事とかたまに見たぐらいであんまり別に思い入れないけれど、明るくていいんじゃないかな。結婚うまくいくといいですね。
 なんにせよ、好きな人と満面の笑みで「結婚します」というのは良い事だし見てる方が幸せになれます。

  ※上の記事、完全に瀬戸朝香観月ありさを取り違えていますね^^ まぁそれくらいあんまり興味対象ではない女優さんだったということですね。イノッチは好きなんだけれどなぁ。。

今日紹介するのは「ぬしさまへ」。
 畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズの一冊です。
 このシリーズは短編ミステリ集といえばそうなんですが、登場人物の特異性や作品全体の雰囲気からは和製ファンタジーに分類するのがいいでしょう。主人公は、江戸は京橋に居を構える大店、回船問屋と薬種問屋を兼ねる長崎屋の跡取り息子の一太郎
 彼は生まれつき病弱で年に何回も寝込んでしまう、むしろ元気に歩いているほうが珍しいくらい病弱です。それもあって、父親も母親もおおあまな大溺愛で一太郎はほぼ仕事をせずに(させてもらえず)、離れにのんびり暮らしています。しかし、この一太郎には秘密があり、彼は大妖怪の血を引いていたのです。それもあって、彼のおつきの佐助と仁吉という手代も、実は白沢と犬神というかなり強い妖怪なのです。といっても、一太郎は気の優しいむしろいい人すぎるくらいの人間なので、彼とそのまわりに集まってくる妖怪たち、家鳴や大童、屏風のぞき、野寺坊などもまるで落語の登場人物のようでかわいいことこのうえないです。
 その一太郎と彼のまわりの妖(あやかし)たちが、彼らのまわりでおきる事件を妖怪ならではの情報収集能力と技術を駆使して解決していく連続短編集というのがこの「しゃばけ」シリーズです。今作でも、幼なじみの菓子屋の危機を救ったり、火事のどさくさで起きた近所のお嬢さん殺しの真犯人を見つけたり、などなど本格ミステリ顔負けのミステリものを繰り広げます。その一方で、彼の異母兄弟の話や、手代の仁吉の千年の長きに渡る恋の話があったりと人情話もしっかりあります。
 ミステリ、落語、人情話と時代劇、このあたりが非常にバランスよくとれていて、なおかつ語り口がソフトで柔らかいこのシリーズは樽井のおすすめシリーズです。世間的にも好評のようで順調に続刊が続いているシリーズです。今回の「ぬしさまへ」はシリーズ第二作ですが、ご興味をもたれた方は第一作の「しゃばけ」からでもこの作品からでもどちらからでもいいので是非ご一読下さい。
 
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ぬしさまへ (新潮文庫)

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