王様の仕立て屋
世界陸上も中休み。
中継が切れた開幕式までの時間、こちらの毎日放送では吉本新喜劇をやってます。ん〜〜、これはひょっとして関西地区だけだったりするのかな? 何があっても、この新喜劇の放送だけは休まないからなぁ。チュートリアルとか麒麟とかは出ないメンバーでの回だけれど、流れでみんな見ているんでしょうねぇ。
東京とか名古屋はなにをやってるんでしょうかね。
僕は、テレビはつけっぱなしで昨日買って来た「聖闘士聖矢 EPISODE.G 12」など読んでます。ギリシャ神話のティターン神族やらプロメテウスの話などうまく取り込んでいますね。さて。
この本は、現在もスーパージャンプで連載中の漫画です。
イタリアは南部のナポリの裏町・泥棒市に住む仕立て屋の織部悠。彼は、今はなきナポリで一番といわれた職人マリオ親方が唯一認めた弟子で、全ての仕立て仕事に天才的な技術をもっています。しかし、東洋人であること、若すぎることで、表舞台には顔を出さず、難ありの仕事や他の工房ではさばけない特殊な仕事や特急仕事をこなしています。その彼のもとに、もちこまれる無理難題や衣装が鍵となる事件をスーツで解決していきます。といっても、織部悠は、気障な探偵役のような人物ではなく、べらんめえ口調と江戸言葉がいりまじったような話し方の職人さんだし、けっこう作品的にはギャグっぽいキャラもたくさん出てくるのでとても読みやすいです。
吊るしのスーツや、作ったとしてもパターンオーダーでしかスーツを作ったことがない僕からすれば、この作品の中ででてくるような一点物の仕立てスーツやウン十万するスーツはちょっと高嶺の花すぎる別世界のものに見えます。そのスーツ一着のために、時計や靴も全部揃え直すなんてまぁ考えたこともない世界です。たぶん多くの人にとってもそうでしょう。日本ではよほどの人でないとスーツ一着に数十万なんてかけないですからね。でも、こういうのを見るとそういうのもうちょっとかなり生活に余裕がでたら、かっこよさとか、きらびやかさではない部分で、着心地とか粋のためにこういうのも何着かはもってみたいなぁなどと思わせられます^^
怖い事ですけれどね^^
あと、特筆点として、主人公の安定感が強いのもこの漫画の特徴です。巻を重ねるごとに色々な人間関係のしがらみもでてきて、関わる事件も大きくなっていきます。それでも主人公のキャラがあまり変わらず、その点では長期連載の弊害をうまく殺して連載を続けている作品なのです。長編漫画になると、どうしても初期とキャラの人格や考えか太、雰囲気などが大きく変わってしまうケースが多いですが、この漫画はそのあたりはうまくクリアしていて安定感があります。
そういう部分も含めて、けっして大作とか衝撃作という感じではないですが、安心してよめる佳品的作品です。
王様の仕立て屋 15 〜サルト・フィニート〜 (ジャンプコミックスデラックス)
- 作者: 大河原遁
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/08/03
- メディア: コミック
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