小説・漫画好きの感想ブログ

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無限の住人 28巻 沙村広明著 感想 

無限の住人 28巻  沙村広明著 感想 
 
江戸幕末付近が舞台の伝奇チャンバラ漫画の最新刊です。
体内にいる蟲のせいで不死身の(斬っても刺されても再生する)肉体をもった万次とその雇い主である凛という少女。
強さこそが全て、一対一の戦いで勝つことのみを流儀とする逸刀流。その統主・天津影久とその部下たち・そして彼をも凌ぐ腕をもつ美貌の剣士乙橘槇絵。
逸刀流を殲滅するために、もはや私怨といってもよい情熱で彼らを追いつめる公儀の剣の達人・吐と、その配下の元罪人の剣士たち。
三勢力(勢力というには万次が弱いが)がついに北の大地で顔を合わせた。ここが終焉の地、泣いても笑っても誰もが誰もを斬り殺さなければ解決しない運命を持ってしまったこの戦いに、ついに終止符が打たれようとしていた。。。。
ということで、とうとうほぼ全てのメンバーが北の大地で最後の戦いを始めました。対戦カードとしては、槙絵対公儀鬼組の面々。天津と御岳。万次と鬼組筆頭。順当にいけば勝者は決まっているとはいえ、何があってもおかしくないし、最後の戦いの行方に影響を与えるような戦い(誰一人無傷で勝ち残れないので)が始まりました。
この巻で圧巻だったのは、橘槙絵の剣士(武器は三節根状の槍なので剣士というと語弊はありますが)としての天才的な技量と、彼女の凄絶なまでの美しさでしょう。あそこまで、強さ・美しさ・すごみを兼ね備えた女性というのはあらゆる漫画世界においてもダントツかと思います。とにかく綺麗で妖艶でそれでいて戦慄すべき剣の腕前で、彼女こそ次元の違う絶対的強さを具現化しているキャラクターだと思います。

無限の住人(28) (アフタヌーンKC)

無限の住人(28) (アフタヌーンKC)