武田邦彦「東北で農産物を作るのは誤り」発言 本当に人の心がない

こんばんは。
　日本、ウズベキスタンにリードされていて苦しい展開です。
　さて。武田邦彦氏についてはたびたびこのブログでも取り上げていますが、またやってくれました。そもそもがこの武田邦彦という人は、物事をかなり自分に都合のいい解釈をしたり、一方的に相手の意見を誤りだと決めつける、自らの誤りを指摘された場合完全に無言で逃げるなど現論陣としてはフェアでない部分が多く、かつまたその状況から不可抗力で逃げようがない人に対してあまりにも思いやりがない発言が多いので、個人的には相容れない部分の多い人だなと思っていますが、今回もまた以下記事のような感じです。
　確かに放射能漏れの影響は日本の各地の工業製品・農作物・海産物に影響を与えているでしょう。セシウムにしろ、ヨウ素にしろ、その他の放射性物質は散らばっているでしょうし、今後もホットスポットに集まったり、ゴミとして回収されたものからまた拡散もするでしょう。
　だから東北の作物が全て安全か、食べてもまったく害がないかと言われればそれは違うでしょう。けれど、逆に東北の全てが危険でどうしようもなくて、確実に人体に悪影響を及ぼして放射能による被ばく障害を引き起こすのかと言えばそうではない事は子供にだってわかる事です。けれど、彼の言い方だと、そこの部分だけを切り取られれば、東北の全ての農産物がダメで、東北の人間はものを作るなと言っているように聞こえる危険が非常に高いです。またマスコミ、テレビでの発言はそういう利用のされ方をされることくらい、ズブの学者ではないのですから分かる筈です。だから、前後の流れで、テレビ的に切りようがない言い方で「東北のごく一部の放射能の影響が強いと判定された地区で農作物を作るのはよろしくないが、地区ごとによっては安全なものも十分にあり」などといったように言い回しをすべきです。それだけで、なんとでもなる話、東北の人を傷つけたり、風評被害をできるだけ押さえられる話を、あえて配慮せず、テレビ受けのために放言といっていい形でやるのは乱暴すぎます。また東北の農民を苦しめるような言い方をするのは、個人的にとても憤りを覚えます。
　東北の人たちが全ての一次的な産業、農業・漁業をさせずに置くとして、じゃあ日本人のほとんどは何を食べるべきだというのでしょう? 海外から前輸入? 東北の人たちには何を食べさせるのでしょうか? まさか自分たちのところで作って食べろとでも? それくらいなら多くの日本人は、ある程度のリスクをわかちあってでも東北の人の苦しさを共有しようとするでしょう。
　子供たちに食べさせるよりは大人が食べるほうが全体の害は少ないでしょう。でも、そういう話ではなくて、国民全体が痛みを分かち合えるかだと思います。放射能のガレキなどは福島に集めて処理しないとひたすら被害は広がるからそれは分かります。けれど、これは全く別種の話で、人の心をもっていたら言えない話です。
それに、そもそも論でいえば、武田邦彦はそもそもがつい最近までは、内閣府原子力安全委員会で原発推進に関わっていた人間です。その時は、日本の原子力は絶対安全、事故は起こりえない、すばらしい原発と言い続けていました。それがいつの間にか安全な原発だから推進してきたけれど安全でないとわかったから原発反対派だと逃げ。それが見抜けなかったのは東電の隠蔽のせいと事故保身。その上で、原発が完全に安全なら推進できると将来の保険もかける発言。人間性が本当に腐っているなと思います。

・読売テレビ（本社・大阪市）系列で４日放送された番組で、中部大の武田邦彦教授が
　岩手県一関市の放射線数値を示したうえで「東北の野菜や牛肉を食べたら健康を壊す」 などと発言したとして、勝部修市長は６日、武田教授に抗議のメールを送ったことを 明らかにした。

　番組はミヤギテレビが４日午後１時半から放送した「たかじんのそこまで言って委員会」。 武田教授は子供の質問に専門家が答えるコーナーの中で、放射線量の高い地域として 一関市を挙げ「今、東北で農作物を生産するのは間違い」などと発言。他の出演者が 疑問を呈したのに対し、「取り消すつもりはない」と語ったという。
　勝部市長は「農家の感情を逆なでする非常識な発言だ」と指摘。武田教授に発言を
取り消すつもりはないかを確認したうえで、今後の対応を考えるとしている。

　
　いわき市の給食問題のときも間違えを引っ込めないであとでこっそり訂正。とにかく人の不安を煽るだけで解決策を提示しないやり方は、人としてどうなのでしょうかと問いただしたくなります。