小説・漫画好きの感想ブログ

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「一心斎不覚の筆禍 物書同心居眠り紋蔵」 佐藤雅美著 感想 

 物書同心居眠り紋蔵シリーズの最新刊です。
 時代劇捕物帖というよりは、江戸時代の例繰方と呼ばれる裁判記録と裁判例から裁判をうまくリードするための資料に精通する部署の主人公を通しての、歴史人情物の本シリーズ、今作でも主人公の藤木家のあれこれと当時の世相や人々の暮らしについて実に上手く描いてあります。
 ナルコレプシーを患い、すぐに居眠りを始めてしまうものの、事件解決につながるヒントを出したり過去の事例をもとにいい塩梅に皆がなるように心を砕く、一同心の紋蔵の日々が描かれます。
 個人的に大好きなシリーズです。

 

一心斎不覚の筆禍 物書同心居眠り紋蔵 (講談社文庫)

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