「田原式つい本音を言わせてしまう技術」 田原総一郎著 感想

　朝まで生テレビとかでおなじみのジャーナリスト田原総一郎の本。
　この人、最近は暴言が目立つし、ときどき正気を疑う発言もあったりするのですが、誰に対しても直球勝負で核心をズバズバきいて切り込んだり、時にからかいながら秘密を聞き出したり、また会議を仕切る技術的には見るべきものがあったりするので、ちょっと一冊この人の本を読んでみようと本屋さんで買ってきました。
　で、読んでみたらば、意外に意外、この方、原子力問題(原発村や原発マフィアなどの癒着問題を告発)のときにもちらりと思いはしましたが、予想よりも遥かに高いレベルでリサーチや調査、事前の情報収集は徹底的にやる方なんですね。また、失礼ながらここまで真摯に誠実な対応をインタビュー相手にする人だとは思っておりませんでした。
　そんなわけで、本人のことだけでなく、彼がインタビューした相手や、ひきあいに出してきた人物のことなどで得るところはたくさんありました。僕はビジネス書や啓発本的なものはその本の中でほんの10%でも得るところがあれば、２、３カ所でも役立つな、と線をひけるところがあれば「買い」でいいと思うのですが、そういう基準からいえばこの本は十分に買いでした。

田原式つい本音を言わせてしまう技術