小説・漫画好きの感想ブログ

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IEAE発表 原発レベル7引き上げに、「福島第一原発とチェルノブイリは違う」

昨日の、福島原子力発電所原発事故をレベル7に引き上げという日本政府の発表に対して、IAEAのほうが「むしろ、内容が違う」という発表をしております。内容は、以下の通りですが、原子炉の仕組みの違いと、かたや爆発事故であり空中に激しく飛散したチェルノブイリと、かたやじくじくと汚染水という形で出ている放射性物質の拡散の違い、現場への封じ込めの違い、出された放射線の総量などを強調しています。もちろん、プルトニウムストロンチウムの土壌汚染は注意深くチェックしていかないといけないことは間違いありません。ただ、違いが大きくあることは理解しなければなりません。
 日本では、レベル7に引き上げということに対して、すわ政府・東電は隠していた、もう最悪の事態だ、福島はもう永久に人が住めないといった悲観的かつ煽り論調が各地で散見されますが、そういう人たちがよく引き合いにだしていたIAEAからそれをたしなめられた格好です。
 アメリカやロシアの新聞でも、レベル7に引き上げたことについては、逆に疑問も残るという論調があるくらいです。
 日本政府や東電の発表のまずさや、ごまかし癖については自分も批判的な部分がありますが、チェルノブイリと同じ、という扇情的なフレーズで風評被害が広がってしまうことにこそ懸念を感じますし、これが出ることでまたぞろ東京都民もふくめて関東から人々は脱出・避難すべきなんていう無責任な話が広がることを懸念します。
 心の問題、というのがありますから脱出したいという人を止める気はありませんが、今はそれぞれの人がそれぞれの持ち場で全力で経済活動を活発にしないと本当の意味では復興がありえません。被災地の人にはとにかく支援を信じてもらい、それ以外の直接ダメージの無い地区の人はとにもかくにも頑張っていきましょう。明るい未来を信じてすすまないとますます悪い方向へいっちゃいますからね。

国際原子力機関IAEA)のフローリー事務次長は12日、福島第1原発事故の国際原子力事故評価尺度(INES)の暫定評価が旧ソ連チェルノブイリ原発事故と同じ最悪の「レベル7」に引き上げられたのを受け、ウィーンの本部で記者会見し、二つの事故は「構造や規模の面で全く異なる」と指摘した。
 同事務次長は「チェルノブイリ原発では原子炉が爆発したが、福島第1原発は原子炉が東日本大震災後に自動停止した」と説明。また、放出された放射性物質の量も、「福島第1原発の37万テラベクレル(テラは1兆)に対し、チェルノブイリ原発は520万テラベクレルに達した」と規模の違いを強調した。 

 
 追記:ただ、放射性ストロンチウム89と放射性ストロンチウム90が福島の土壌で検出されたということには警戒が必要ですし、一部エリアの農産物は食べれなくなるのは残念ながら確定してしまいました。こういう最悪なほうのニュースもしっかりと伝える、というのは今後もそれ以上に風評被害が広がらないために必要なことです。
 一部エリアの農産物が食べられなくなるというのは、放射性ストロンチウムとは、放射性セシウムのように身体に入って30日程度でほとんど排出されガンなどになりにくい筋肉にとどまるものと違い、骨などに沈殿してしまい白血病や骨髄性のガンになりやすいなどのことがあるからです。