小説・漫画好きの感想ブログ

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「血界戦線2」 内藤泰弘著 感想 

 少し前に紹介した「血界戦線」1の続きです。
 3年前に、一夜にして異世界の信仰を受けたニューヨーク。
 そこは、今では人間界と異世界の住人が共存(といってもそこでの人間の価値や戦闘能力などはゴミクズのようなもので、そこに住む人間の大半はその異世界の何かから金銭的な価値や能力を得ようとする者が殆どでまともな人間はあまりいません)していますが、お互いに思考や価値観や戦闘能力があまりに違いすぎてそのままにしておけば、人間の世界はあっという間に異世界に侵されて全てを失ってしまうような状態です。
 そういう危うい世界であちら側とこちら側の均衡を保っているのがライブラと呼ばれる秘密結社です。彼らは、自らの血を操ることでそれぞれに特殊な戦闘能力を得ており、その力であちら側とこちら側の均衡を保っています。まぁ、ずいぶんと正直に書いてしまえば、いわゆる中二病といわれるもの全開の設定なんですが、ここまで開き直るとそれはそれでなかなか潔いものがあります。
 そして、この巻では前巻に続いてい何人かの新キャラクターの顔見せと、彼らの一番の敵が吸血鬼の一族であるらしいことがわかります。といっても、その吸血鬼は、今までのいろいろな作品の吸血鬼の設定と違って遺伝子レベルで呪術的にも科学的にも改造された何者かであるという事になっていて、その吸血鬼の一族の一人一人が化け物なみ(まぁ当たり前か)に強いだけでなく、絶対的に滅ぼすことが不可能な存在として彼らの前に立ちはだかります。
 まぁまた二巻ということなので評価は不定ですが、設定でここまで開き直った漫画というのもひさびさな気がするので暫く追っかけてみようかと思います。

そうそう。1巻の紹介のときに、菊地秀行とかの影響や雰囲気があるかな、という事を書きましたが、カバー裏にご本人さんが「古今東西『〜戦線』とつくものは面白いというのが僕の持論です。「人狼戦線」しかり「魔獣戦線」しかり、「魔震戦線」しかり。。。」と書いておられます。まぁ、やっぱり開き直るというのもある意味大事ですね。

血界戦線 2 ―世界と世界のゲーム― (ジャンプコミックス)

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