小説・漫画好きの感想ブログ

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「12番目のカード(下)」 ジェフリー・ディーヴァー著 

 今年85冊目の紹介本は、先日御紹介したジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズの「12番目のカード」の下巻です。
 一人の少女がレイプ殺人に見せかけて殺されかけたところから始まったこの物語。最初は今回の作品はわりと読みやすいかなと思いましたが、ツイストに継ぐツイストで、終ってみたらいつものディーヴァーでした。
 そもそものレイプが見せかけで、実は奴隷解放戦争でもあった南北戦争に遠因があるかのように見せかけて、実際にはそれは関係なく国際的なアラブ系テロリストの犯罪に関わったかのように見せかけて、いや実はそれも嘘で本当はサイコキラーの犯罪のように見せかけて、とひたすらドンデン返しを繰り返すんですすら、むしろいつものディーヴァーよりディーヴァーらしかったかも知れないです。
 最後のオチが見事に決まらなかったら、引っ張り過ぎと突っ込みたいくらい話は二転三転する本作。ここまでくると、好き嫌いがハッキリ別れるだろうなぁと思いました。
 
 まぁ、それはおいておいて、南北戦争
 というか、そこいらあたりからずっとひきずっているアメリカの黒人差別の問題は、根深いというかややこしい問題を未だにまだまだずっとひきずっているんですねぇ。日本に住んでいるせいか、今いち、頭では理解していても黒人差別であるとか人種差別については、肌でわからないんですが、あちらではまだまだ日常なのですねぇ。