小説・漫画好きの感想ブログ

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映画「シャーロックホームズ」感想 

 話題の映画、シャーロックホームズを見て来ました。
 最近、仕事が続いていてきちんと休みってのは一ヶ月ぶりくらいだったので、休みを満喫に行ってきました。この映画、まぁ、言うまでもないことですが、コナン・ドイル原作のシャーロック・ホームズで、映画化されたと聞いたときは「どうかなぁ・・・」と思っていたのですが、、、案外各サイトで好評なので見て来ましたら、、案外というかなんというか、はじけっぷりが今までのホームズ映画と段違いでかなり楽しかったです。
 特にその特筆すべき特徴は、思い切ったキャラクター造詣。
 ホームズとワトスンというと皆様もそうだと思うのですが、ちょっと冷酷なところもある理知的なホームズに、ちょっとぬけてて頼りないワトスンという定番があるじゃないですか。しかし、この映画はそんな既成概念を根本から覆します。ホームズはとことん変人かつわりと人恋しくてたまらないダメンズ。そしてワトスンは切れ者でうでっぷしもいい相棒。そういう設定です。ふつうに、ガイ・リッチー監督で、ホームズにロバート・ダウニーJr、ワトスンにジュード・ロウとくれば、うつうはイケメンのホームズがスタイリッシュにインテリジェンスの魅力で決めてくるのかと思うんですが全然そういうキャラクターではありません。
 むしろ、今回のホームズはアクションがバリバリに多くて、どちらかというとアクション映画のよう。ひたすら動き回ります。そして、ホームズの性格はといえば、クールというよりは、だれだれのダメンズで、服装や生活態度もトコトンだらしいない感じで、そのうえけっこうドジ、女にもしょっちゅう騙されるというかひっかかるんですよね。今回のワトスンが武闘派で腕力もあって格闘も強いことを考えると、立場が逆なくらいですし、普通のイメージのホームズでいえば今回の敵役プラックウッド卿のほうがもともとのホームズのイメージに近いくらいです。
 でも、その意外性にあふれるホームズとワトスンが、意外にこれはこれでありかなと思わせるようなできばえで、ホームズとワトスンのかけあい漫才も、シチュエーションコメディのようなシーンの数々もこれはこれで楽しいものでした。たぶん、それは楽しい雰囲気作りが功を奏しているのもあるでしょうけれど、根っこのところでは、原作にあるエッセンスをうまく利用しているからでしょうね。キャラ的にも、アイリーン・アドラーやらモリアーティの使い方もバカバカしい感じを出しながらもうまく使っている部分があったりして、原作を知っている人にはより楽しめるような隠し演出やら小道具がたくさんあるからでしょうね。
 ただ、、、原作を知らない人が見たら、、ホームズって、ひょっとして実はバイセクシャル、もしくはゲイ ? と思うかも知れません。それくらい、ワトスンに執着している演出がたくさんあって、これは腐女子・BLあたりの層も狙っているのかなぁとも思ったりもして、そのあたりがちょっと複雑といえば複雑。もともとの原作からして、そういう裏読みができないわけではなかったですし、一応原作以上に「あの人」アイリーン・アドラーが出てきてはいるんですが、、、ワトスンの婚約者に意地悪行ったり、デートを二人で出来ないようにしたり、ワトスンの引越しをいやがったり、派手に抱き合ったり、、と妄想がある人にはキャッキャッできそうなネタもふんだんにありました^^
あ。
 でも、全体の雰囲気としては、ホームズとワトスンが、異論あるかも知れませんが、ルパン三世次元大介。で、アイリーン・アドラー峰不二子という感じに置き換えるとピタリとイメージができあがるそんな映画です。
 褒めているのか褒めていないのかわからない感想になってしまいましたが、、ドラマとして連作だとしんどいでしょうけれど、、映画というレベルからするとかなり楽しい映画に仕上がっていましたし、たぶんパート2も出来そうな気配でした。
 (ただ、、今日は400人くらい入れる映画館なのに、自分が見た回は客が20人くらいしかいなかったんですよね〜。すごくガラガラ、僕の列と前の列は僕以外誰も客がいなかった^^  興行成績が不安です)
 
 あと、、ちょっと話はずれますが、ティム・バートン監督ジョニー・ディップ主演の「アリス・イン・ザ・ワンダーワールド」不思議の国のアリスは、なかなか面白そうでしたよ。ジョニー・ディップが相変わらず弾けていて、、、唐沢寿明なみのかぶり物芸人の技に更に磨きがかかっていました。