小説・漫画好きの感想ブログ

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「勝手に来やがれ」ジャネット・イヴァノヴィッチ著

 今年は海外ミステリをたくさん読もうと、そう年頭には誓ったものの、実は年明け一発目に読み始めた「ウサギ料理は殺しの味」というのが本当にバカミスで、フランスミステリの悪いところが前面に出ていて足止めをされ続けておりました。そちらのレビューの時にまた詳しく書きますが、これがもう本当に盛り上がらないは変だわで大変でございました。
 そんなおりタイミングよく出てたのが本書です。
 作者がイヴァノヴィッチということですから、バウンティハンターのステファニープラムシリーズですのでノリの良さが売りですから、これならさくさく読めるだろうと読み始めたら2時間足らずで終わっちゃうくらいノリがよくて、いつも同様サクサクと読み終えました。今回はシリーズ13作目とはいいつつも、超能力者が出て来たりする番外編的な話で、ステファニー・プラムはバレンタイデーを前に5人の人々の恋愛成就の依頼にかけずり回ります。
 いつもと違って、派手なドンパチもなければ、プラムが絶体絶命になるようなのもないのですが、番外編ということでドタバタ度合いとユーモアを多めにした感じで、軽く読める仕上がりになっています。ここ数作でずっと続いていた、主人公のプラムをめぐる三角関係のせめぎ合いもなく(モレリもレンジャーほぼ出て来ません。1行くらいずつのみです)、そのかわり新しい男がプラムを誘惑しますが、それもきっぱりとはねつけるプラムということで、今回はひさびさに純粋喜劇です。
 次あたりにはミステリとしての完成度とコメディの面白さとハーレクインロマンス作者ならではのロマンスの高度な融合作品が読みたいですが、バレンタインデー前の軽い読み物としてはこれくらいが丁度適当です。
 
 バレンタインデーといえば、今週読んだマンガのネタですが、義理チョコを配るために社長が女子社員全員に寸志を配り義理チョコをやめないようにとお願いする話に笑いました。「これ以上しけた話は聞きたくないんだ」まさにその通り。うちは女性がほとんどいない職場ですが、世の中の男性諸氏は義理チョコは結構楽しいんで、女子の皆様、不況ですが、よろしくです。