「センゴク天正記」5巻 宮下英樹著
今巷では、うら若き女性達を筆頭に戦国武将ブームなのだとか。
これは戦国バサラの影響か、はたまたGacktの影響か、それとも無双シリーズの影響か。各地のショップでは可愛く、或は妖しく美しくアレンジされた戦国武将達、わけても伊達政宗や真田幸村、上杉謙信、織田信長などのグッズやフィギュアや旗印などが馬鹿売れしているとかいないとか。残念ながら織部殿や、我らが地元の太閤・豊臣秀吉さんは今ひとつそちらな萌えな対象ではないようですけれど、まぁなんだそういう時代の事が取りあげられたり、入り口はどうあれ歴史に興味を持つ人がでるのは歴史ファンとしては嬉しいことである。
という前振りの上で、今連載している諸作漫画作品の中では一番、センゴクを真面目にというか新解釈と史実を戦わせながらリアルに描いている「センゴク」の最新刊を御紹介。この物語の主人公は、センゴクという一武将で、彼が木ノ下藤吉朗配下として人間として成長しつつ成り上がっていく様を描いているのだが、これが実に泥臭く、読ませる。今作も長篠の合戦の後半戦、すなわち馬場信春らの撤退戦やら何やらの中で武田が落ち延びていく様子と、センゴク本人の嫁取りのお話が入っていて読み応えもたっぷりでした。
絵柄がとても濃いので女性ファンがやや少ないようですが、中身はしっかりとしているので是非読んでみて下さい。
- 作者: 宮下英樹
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/05/01
- メディア: コミック
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