小説・漫画好きの感想ブログ

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「夜は短し歩けよ乙女」 森見登美彦

 今年397冊目にして、最後の読本でした。
 夜は短し歩けよ乙女、短編集ですが、最初のタイトル作品のかわいらしさにノックアウトされました。読まず嫌いできたのが勿体なかった反面、これが今年最後の読本で本当に良かったです。読んでいて、とても幸せな気分になり、乙女とひたすら飲みたくなりました。
 (まぁ、その代わりといってはなんですが、今日は丁稚くんとさっき飲みにいってきました。本棚片付いてから行ってきたのでなかなか店がなくて難儀しましたが最後にはいい店があって日本酒や洋酒などいろいろと飲んできました)
 架空の京都を舞台に、可憐な乙女が誘われるまま流されるままに不思議な大人達といろいろな宴会に行き、ひたすら飲み歩き、最後に李白さんという不思議な人と飲み比べするというそれだけの話なんですが、主人公の女の子がひたすら可愛らしいのです。手法としてはマジックリアリズムなんですが、そういうテクニック的なことは別として別の次元にするすると連れて行ってくれます。
 おともだちパンチで殴られてみたいな、とそんなことを思った至福な一冊でした。
 あまりにタイトル作が良かっただけにまだ他の短篇すら読んでいない作品です。それでは皆様よいお年を。
 

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)