小説・漫画好きの感想ブログ

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橋下府知事に光市母子殺害事件での懲戒請求・賠償命令に不満

  おはようございます。
 朝から長文です。すいません。
 一昨日の大阪は難波の、個室ビデオ店のキャッツで起きた放火事件でとてつもなく悲しくなりました。今年に入ってからでも、こういう無差別殺人事件が多くありましたが、寝ているうちに焼き殺されてしまうというのは本当に可哀想というかなんというか。1500円でぐっすりと簡易ベッドで寝れるということで人気店だっただけに、本当に可哀想だし、犯人には怒りが募ります。小川和弘容疑者(一応まだ容疑者だそうで)は46歳だとか。「生きるのが嫌になった」とかで人生を投げ出すことも許せませんが、どうして道連れに赤の他人を巻き込もうとするのか、そんなことをすればそれこそまわりの人を殺して、店のオーナー達の人生もめちゃくちゃにするのが分かっているのにやるのか。良い大人が他人に関してまったくそうした配慮ができない時点で最悪だという気分になって無茶苦茶気分が悪かったです。
 自殺自体がダメなのに、あとの人を考えずに飛び降りたり、家を焼いたり、身投げしたり、車で突っ込んだり、という大人達。最低です。
 と思っていたら、昔にも取りあげていた橋下弁護士(いまや府知事という呼称なのでちょっと違和感)が山口県の母子殺害事件での弁護士の弁護戦略について非難した一件について、逆に被告の側の弁護士から訴えられた事件も嫌な展開をしています。 
 この事件、そもそもがどう考えても普通に殺人事件であるのに、被害者を死刑にしたくないが為に死刑反対論者なんかも与力して、弁護側は被告が精神異常だった心神耗弱だった、死んだのは偶然で殺害の意志はなかった、と本当にもう死刑を避けるためだけの法廷戦術を取ったことが世間的にも圧倒的な非難を受けた事件。
 だからこそ、橋下弁護士の意見に対して、そうだそうだと彼らに対する懲戒請求をだそう、苦情を申し立てようという手紙が数千通も弁護士協会にいったというの疑いようもない事実。なのに、その被告側の弁護士の言い分を認め、営業妨害と精神的苦痛に対して弁護士1人につき200万円、計800万円を賠償するように裁判所は命じたとのこと(下の折りたたみ記事に詳細)。弁護士同士の醜い庇い合いを見るようでこれも嫌な気分です。
 確かに被告の利益のための最大限の努力が弁護士のすべきことですが、助かるためであれば、嘘もつけば精神に障害があるフリもさせる、おかしな宗教や妄想にはまっていたふりをする、情状酌量を引き出すために生い立ちの不幸をことさらに強調する、というのは果たして被告にとって最大の利益といえるのでしょうか。自分がもしも犯罪者ならそんなことをしてまで弁護されているのを見ると、逆に、真摯に反省しようなんていう気はなくなり、いかにうまく犯罪をやるかやらなかったことにするか、世の中はそんなものだという風にしか考えなくなるでしょうし、本人の更生という観点からすると利益どころか悪徳を助長するものでしかないんじゃないかと思います。

 山口県光市の母子殺害事件(99年)を巡り、橋下徹弁護士(現・大阪府知事)のテレビ番組での発言で懲戒請求が殺到し業務に支障が出たなどとして、被告の元少年の弁護士4人(広島弁護士会)が計1200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、広島地裁であった。橋本良成裁判長は原告の訴えを認め、橋下氏に原告1人当たり200万円、計800万円の支払いを命じた。

 光市事件を巡っては、被告の元少年側弁護団が差し戻し控訴審で「(事件の動機は)失った母への恋しさからくる母胎回帰によるもの」などと主張。一部世論が反発する中、橋下氏が昨年5月放送の情報バラエティー番組「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビ)で「許せないと思うなら一斉に弁護団の懲戒請求をかけてもらいたい」などと発言した。直後から弁護団メンバーが所属する弁護士会への懲戒請求が急増。日弁連によると、07年末までに計8095件の請求があった。

 橋下氏を提訴した今回の訴訟で、原告側は「被告人の利益を最大限主張することが刑事弁護人の職責。橋下弁護士も理解しているはずなのに、懲戒請求を促したのは極めて悪質」などと主張。多数の懲戒請求と橋下氏の弁護団批判で「請求への対応に追われて業務に支障を生じ、弁護士としての信用を傷つけられるなど精神的な苦痛を受けた」として1人当たり300万円の損害賠償を求めていた。

 一方、橋下氏側は「懲戒請求は(請求者の)自発的意志に基づくもの」として、発言が請求を誘発したことを否定。更に「07年4月の最高裁判決は懲戒請求の根拠を調査・検討する義務を示しているが、その対象は実際に請求した者。(呼びかけただけの)被告に義務はない。仮にあったとしても調査・検討を尽くした」と反論した。また、「懲戒請求で負担が生じたのは弁護士会の責任」などと原告側の損害との因果関係も否定した。

追記:大阪の放火殺人、ビデオ試写室とか色々データ見てみると、法律的なところでかなり不備もあるようですね。