小説・漫画好きの感想ブログ

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映画 「オブリビオン」ネタバレじゃない感想

映画 「オブリビオン」ネタバレじゃない感想

「言の葉の庭」を見に行きたいなぁとかねがね思いつつも、「あの映画は、六月の雨の日に見るとよいですよ」という、言葉に雨の日に行こうと考えたものの、ずぅぅぅぅぅぅぅっと雨が降らないので先に「オブリビオン」見てきました。
見る前は、トム・クルーズのSFということで若干ハズレかもと危惧しつつ言ったのですが、さて。。。

結論からいうと、案外面白かったです。
でも、その面白い話をする前に、、、これは言っちゃってもいいと思うんだけれど、配給会社の宣伝マン? がまたキャッチコピーでやらかしてくれています。もうね、こないだの「グランドマスター」も酷かったけれど、最近の映画のキャッチコピーは中身と全然違いすぎて困りもんです。「プロメテウス」の時にも激キレしましたが、あれはあれで意図的な隠蔽でたちが悪いですが、今回のこれは的が違うというかなんというか、本当にちゃんと中身見てキャッチコピーとか煽り文句考えている? と言いたいものでした。
例えば「地球にたった一人残された男」というキャッチコピーがこの映画にはありますが、、、冒頭からして全然一人じゃないじゃん、恋人と二人チームじゃないか、と思わず突っ込んでしまいました。それも通信先に恋人がいるとかじゃなくて、主人公のジャック・ハーパーは、ヴィカという女性と一緒に地球で暮らしています。それもかなりリッチでハイセンスな感じの基地で。なんだかなぁもう。
どうして、冒頭でいきなり分かる嘘をキャッチコピーにしてしまうかなぁ、と。この映画のキモとしてばらしちゃいけないところとか、驚愕の展開の部分なんかはぼかしたり触れないのはいいとして、ここで嘘ついたり煽ったりする意味あるのかなぁ。他にもっとポイントがあったでしょう? とちょっと苦言を呈したいところです。
さて。本編。

SF好きには見にいってもらいたいなぁと思うので、珍しくネタバレなしでいきますが、なかなかに面白い映画です。
触りのあらすじだけ書くと、、。
宇宙人<スカヴ>の侵略によって月と全土の大半が破壊され核攻撃の放射能におかされ砂漠化した地球。戦争には勝ったものの、荒廃した地球を捨てた人類の多くは土星の衛星タイタンへと移住し、地球にはそこへのエネルギー補充のために使う巨大プランとと、それらを管理する巨大宇宙船テッドがあるだけだった。テッドからの指示のもと、主人公のジャック・ハーパーは相棒のヴィクトリアと一緒に、無人ドローンの修理とスカヴの残存勢力監視のために地球に残っていた。
彼等の日常は退屈そのものなものだった。敵対勢力の攻撃もそうはなく、ジャックは時折夢の中にあらわれる夢の中の恋人のイメージに悩まされるくらいで、こっそりと地球の遺物を収拾して、かろうじて地球に残っていた綺麗な湖畔に秘密の隠れ家的な小屋を作って息抜きをしたりして暮らしていた。ヴィクトリアは地球上のものに興味がなく、任務を遂行して早くタイタンへと移りたいと願っているので、その楽しみはジャックだけのものだった。
そんなある日、地上のとある一点から謎の通信が発信され、それを追いかけたジャックは、その地に、60年前から宇宙に漂っていたとおぼしき救命艇が墜落するのを目撃する。任務外のことをしないでと懇願するヴィクトリアを振り切り、急いで救出しようとするジャック。だが、救助活動をしようとするジャックにおいついてきたテッドのドローンたちは救命艇を攻撃、生き残りの人々を抹殺してゆく。かろうじて、一人だけ助け出したジャックは、その一人を見て死ぬほどに驚く。なんと、そこにいたのは、彼の夢の中の恋人だったのだ。
基地に彼女を連れて帰ったジャックは、ヴィクトリアの非難を受けつつも、生存者を助けるべく手を打つが、、、。
何故ドローンは、救命艇に乗った人たちを抹殺しようとしたのか。
何故夢の女性が実在するのか。
何故ヴィクトリアは、彼女を見て激しく動揺したのか。
現状に疑問を感じ始めたジャックは、墜落現場に救命ポッドのフライトレコーダーを回収しようと再び出動する。そして、今度はさこで<スカヴ>からの襲撃を受け拉致されてしまう。
連行された<スカヴ>たちの秘密基地でジャックが見たものは。。

ということで、ここからまぁ話は激しく転がって行くわけですが、なかなかに面白い映画でしたよ。フィリップ・K・ディック的なものを始めとして、今までのSFのいろいろなアイデア、イメージをいい具合に色々と混ぜ込んであって、無茶苦茶予想外とか新機軸なものはありませんでしたが、十分面白い映画になっていました。
細かいところを突っ込みだすとキリがないし、途中途中や登場キャラクターたちの心情にはツッコミを入れたいところも多々あるのですが、まぁ、なんとか破綻なく手堅くお話は完了して、ある意味ではハッピーエンド? と言えるところに辿り着きますので、安心してください。
ただ、個人的にはこのハッピーエンドに至るまでの過程での、発見された生き残り・夢の女性のジュリアの選択の数々にはものすごく疑問符でした。それを受け入れてしまえるのか? そういうものなのか? と。
このあたりはネタバレになるので詳しくかけませんが、女性心理の問題と、魂とはなんぞやというところで激しく意見が分かれるところかと思いますので、ご覧になった方とはまた話したいと思います。
さて。ネタバレにならない程度に話したので、もしご興味をもたれた方はご鑑賞ください。

・・・あ、モーガン・フリーマンについて触れるの忘れてた^^
そして、、、窓の外はどしゃぶりの雨、、、あぁ「言の葉の庭」見にいきたいなぁ。