小説・漫画好きの感想ブログ

小説・漫画好きの感想ブログ

「もやしもん 11巻(限定版)」 石川雅之著 感想


一大ブームを起こしたあとも、続いている「もやしもん」です。
もやしもん」を知らない人ももうあまりいないかと思いますが、基本設定を改めて書きますと、物語は東京のさる農大を舞台にした学園ものです。そして、主人公の沢木はいわゆる普通の大学一年生なんですが、ただひとつ普通と大きく違っているのは、彼は「菌を見る」ことが出来ます。幽霊を見るとか、未来を見るとか、過去を見るとか、そういう特殊能力の持ち主は今までの漫画でもいましたが、彼は菌をかわいらしい姿形として認識でき、あまつさえ菌と会話さえ出来る特異体質の持ち主なのです。
そんな彼が幼なじみの「結城酒蔵」の跡取り息子の蛍と一緒に大学に入学した所から物語は始まります。スタート直後から、次々に出会う先輩達や、彼の指導教官となる樹教授など非常に濃いキャラクターが目白押しで、イベントも次々と発生、今回も真冬のミス農大コンテストで盛り上がっているのですが、、、実は物語内部ではまだ1年も時間が経っていないことに愕然としてしまいました。
ということで、今回のメインイベントは、ミス農大落としというイベント。現ミス農大であり、いつも酔っぱらっている武藤さんのあまりの酒癖の悪さに対し、農大有志会が注意勧告をしたところ、酔っぱらいの武藤が「かかってこいやー」とミス農大防衛戦を宣言したところから、ミス農大挑戦権を巡ってのミスコンテストが始まります。
主人公の所属するゼミからも、前出の結城蛍がゴスロリの女装で登場し、それに対抗して同級生の葉月も参戦、これに金儲けを企む美里先輩が加わって事態は混沌。実は雑誌連載時には、そのコンテストに絡めて人気投票を行い、その結果によって作品内でのミスコンテストの優勝者を決めたストーリー展開になるというイベントも発生するなど楽しいイベントがありました。
このもやしもんという漫画、実は結構勉強になる話が多く、農業や農薬の話もそうですが、お酒に関わる人、お酒が好きな人(ワインや日本酒に関わらず)、でも特に日本酒が好きな人には絶対絶対に読んでほしい漫画です。面白いだけでなく、読み終わると色々な知識が身について、お酒に対してより興味をもって飲めるようになる漫画が、この「もやしもん」です。
オススメ度は5の4です(今回は蘊蓄が少なめだったのとマルチエンディング目指していたので内容がちと薄いので)が、作品全体としては5の5でオススメです。
あ、ちなみに今回紹介しているこちらのほうは限定版のほうです。こちらには「もやしぼん」という今までの「もやしもん」の事が色々書かれた副読本がついています。

もやしもん(11)限定版 (プレミアムKC)

もやしもん(11)限定版 (プレミアムKC)