小説・漫画好きの感想ブログ

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「マホロミ」1巻 感想 

「マホロミ」1巻 

 有名な建築家だった祖父の家に一人暮らしをすることになった建築家のある大学に通う大学生の主人公。彼は、とある取り壊しが決まった建物の解体前の資料作成に出かけたおり、たまたま落ちていたドアノブを触った瞬間に不思議な光景を見てしまう。
 それは、その家がまだ現役で住む人がいた頃の景色だった。
 一瞬の幻覚というには生々しく、くっきりと見えたその景色は何を意味するのか。また、彼だけでなく同じような力をもった女性が現れた。彼女もまた、彼と同様に建物の過去を見ることができるのだった。建物の見る過去の夢、そこで示される謎や、家が解決してほしいと思う住み主の想いを、二人は実現するべく動くのだが。。。
 不思議なアパートを舞台にしたファンタジーということでいえば、前作と同系譜ですが、今回のは建物の想いということに特化した話のようで、不思議に緩くあたたかな空気が全編に流れています。
 今後が期待の一冊です。