「楊令伝」第八巻 箭激の章 北方謙三著 感想
本の紹介が遅くなってしまっていますので、ちょっと真面目にやります。
さて。梁山泊の領土周辺でのせめぎ合いが続く梁山泊軍と宋禁軍。楊令と童貫が、勝負所を定めるべくジリジリと圧力をかけ続けながら戦線が収縮して密度を増していく。前巻で華々しく戦死した呼延灼の軍を、息子の呼延凌が引き継ぎ、敵軍を押し止める。
そして、敵地を脱出してきた扈三娘は、はるか年下の花飛麟と運命的に結ばれる。しかし、、、その扈三娘は敵によって辱められた忌まわしい過去をどうしても忘れられず、自ら死へと近づいてく。。。。
今回もまた梁山泊の主要メンバーが散っていくが、宋禁軍の主要な将軍たちも討ち取られてゆく。果たして、本当の意味で戦線を有利に進めているのはどちらなのか。。。
個人的な感想でいえば、、、扈三娘があまりにかわいそうすぎました。息子たちをだしにとらえられ、辱めを受ける中でちょっと精神に異常をきたしただけでもかわいそうなのに、戻ってきてこうなった上でまだそんな運命が降ってくるのかと。なんだかとても可哀想でした。無邪気に喜んでたかぶっている花飛麟も可哀想で。
- 作者: 北方謙三
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/01/20
- メディア: 文庫
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