「ガリレオの苦悩」 東野圭吾著 感想
今年の読書感想・書評・レビューの1本目は「ガリレオの苦悩」。
東野圭吾さん原作、テレビドラマ化された「探偵ガリレオ」湯川准教授シリーズの続編です。文庫では都合四冊目になります。
今回も、湯川准教授が警視庁に依頼されて事件解決に協力するパターンをメインに、「落下る」「操縦る」「密室る」「指標す」「攪乱す」の五つの短編が収録されています。
ただ、今回は全体的にトリックにしろ内容にしろ、わりあいとあっさりしすぎであるような印象を受けます。テレビドラマの福山雅治演じる湯川先生と小説版の湯川先生が違うのは当然なのですが、あのドラマの印象が強いだけに、、たんたんと事件解決する湯川先生に「あっさりしすぎ」と思ってしまいました。
(まぁ、だからといって小説版の湯川准教授が「実におもしろい」などと言い出すとちょっとあれですが)
特に最終話に関しては、「もう一人の天才的な科学者が悪魔の手をもって挑戦」みたいな煽りを入れていたので、科学者二人が超ハイレベルな頭脳戦を繰り広げるのかと思っていたら、犯人が実にしょぼくて粘着質なストーカーでしかなくって、残念でした。
- 作者: 東野 圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/10/07
- メディア: 文庫
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