「王様の仕立て屋」32巻 大河原遁著 感想
服飾蘊蓄漫画の「王様の仕立て屋」最新刊です。
この漫画もずいぶんと長い漫画です。先月には、「SUPER JUMP」廃刊の煽りで連載終了化とやきもきさせてくれましたが、なんとか無事生き残りが決まったようで一安心です(その逆に「バーテンダー」が一旦終了してしまうみたいでこちらは残念きわまりない)。
さて、内容のほうは、イタリアのナポリで徐々に実力を発揮、地歩を固めて来た織部悠がいよいよ自分の店を持つに至るまでとなっておりますが、、このシリーズをここまで読み続けていたファンからすれば、あの悠が店を持つという事に首をかしげることと思います。なんとなれば、彼はナポリのシチリアンマフィアとならぶほどにおっかないカモッラ(犯罪組織)に師匠の借金という形で莫大な負債があり、その利息払いだけでかつかつだったからです。
それがどうして店を持つ事になったのか。そのあたりの流れは、本書を読んでいただくとして、今回も服飾一つスーツ一つでお話を転がすテクニックは、全盛期の頃の「美味しんぼ」を思わせる力強さでございますし、この漫画の新刊を読むたびにパターンオーダーくらいでいいからちょっとスーツを一着作りたいなと思わせるのも毎度のことでございます。ラフな格好もいいけれど、たまのよそ行きのときに着れる服だったり、同伴者をうまく引き立てる服の二着や三着は準備しとかなきゃ男としてはまずかろう、なんてことを思います。
まぁ、ファッションは一朝一夕に身につくもんじゃないんですが。
王様の仕立て屋 32 〜サルト・フィニート〜 (ジャンプコミックスデラックス)
- 作者: 大河原遁
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/11/04
- メディア: コミック
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