小説・漫画好きの感想ブログ

小説・漫画好きの感想ブログ

「よつばと!」11巻 あずまきよひこ著 感想 

よつばと!」11巻 あずまきよひこ著 感想

 大ヒット漫画「よつばと!」の最新刊です。
 幼稚園児くらいの子供・よつばと、とーちゃんやその友達、お隣の三姉妹やその友達たちとの日常系漫画の本書もいよいよ11巻となりました。
 この漫画、何が面白い・素晴らしいかというと、この漫画は読み手の気持ちをすっと数十年前の子供時代に遡らせてくれるという力が、他の漫画に比べてずば抜けて高いところでしょう。子供の頃の(ずるいところも勿論あるけれど)ピュアで、何も知らなくて、世の中のほとんどのことは驚きと感動の固まりであった幸せな時代を思い出させてくれる力がこの本にはあります。
 シャボン玉液とストローでしゃぼん玉を作るのに夢中になり、栗拾いで触っちゃ痛いよと言われてもイガを触ってしまったり、わけもなく犬が怖かったり、美味しいものを食べるとお腹いっぱいになって動けないくらい食べちゃったりした子供の頃のあの気持ちを再体験できるこの漫画には本当に癒されます。
 よくある「あるある系」と違って、素直に素朴で驚きに満ちた世界をもう一回再体験させくれるこの感覚はちょっと他で味わえません。漫画として面白く成立させるためのパートは、子供ならではの無邪気さや失敗だけだとあざとくなるので、まわりの大人達の絡みでも成立させているのですが、その配分がちょうどよくてそのあたりも評価が高いです。
 あともうひとつ。この巻では、主人公のよつばの表情というか顔芸もみものでした。もともと、子供は大人と違って表情豊かなものですが、今回のよつばの顔のバリエーション、怒った顔、笑った顔、しょんぼりした顔、よろこんだ顔、複雑なときの顔、その表現の多彩さもなかなかのものでした。
 まぁ、あれこれと書き連ねましたが、お子さんのいる方や、今から子供が欲しいなと思っている方だに限らず、いろんな人にこの漫画は是非読んで欲しいですね。文句なくおすすめです。星五つ!

よつばと! 11 (電撃コミックス)

よつばと! 11 (電撃コミックス)