小説・漫画好きの感想ブログ

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「怪獣の家」 星里もちる著 感想

 東京都心のとある一戸建て住宅に住む主人公は、自宅を売りに出そうとしていた。そこへやってきたのは、家を買いたいという人物ではなく、その家を壊したいという人物だった。よく聞けば、その人物はとある特撮怪獣映画の監督で、映画の中でその家を中心に物語を展開し、作品の中でその家を壊したいと言うのだ。
 その繋がりで、特撮マニアの女性と、その作品のヒロイン(主人公の今はなき妹の同級生)という二人の女性と主人公の奇妙な同居生活が広がる。妹がなくなる時に冷たくしていたとして自分をいつまでも許せない主人公。そんな主人公にひかれる二人の女性。
 ヒロインに少しずつ惹かれていく主人公だが、過去にとらわれて進展がないままに刻一刻と映画の完成が近づく。果たして主人公とヒロインは結ばれるのか。あるいは、もう一人の特撮マニアの女性と結ばれるのか。頑な心を自分に許すことが出来るのか? 映画と重ねあわせながら、物語は進んでいく。
 上下二巻組の短い漫画なので、さらっと読んでクスリと笑っていい感じであったかくなれる漫画です。たぶんもう今では新刊もないと思うので、漫画喫茶にでも行ったときに読まれるといいですよ。
 

怪獣の家 1 (ビッグコミックス)

怪獣の家 1 (ビッグコミックス)


怪獣の家 2 (ビッグコミックス)

怪獣の家 2 (ビッグコミックス)