小説・漫画好きの感想ブログ

小説・漫画好きの感想ブログ

「楊令伝」2巻 北方謙三著 感想 

 怒濤の北方中国戦国史第四弾、「楊令伝」第2巻です。
 「楊家将」「三国志」「水滸伝」に続く作品で、「水滸伝」のラスト、梁山泊での宋軍との一大決戦の数年後から始まる作品で、さらに国として病んで来ている宋、北で十六州を束ねる遼、そして女真族を束ねてつくられた金の三つどもえの戦いの中で、かつての梁山泊の生き残り達が再び結集して戦う姿を描く作品です。
この巻では、いよいよ主役の楊令が、梁山泊の幾人かのメンバーの前に姿を現します。宋軍との戦いに破れて北方へ落ち延びた楊令は、本当に自分が戻るべきなのか、梁山泊のような形での戦いで本当に宋を倒せるのかという事で悩みに悩んだ末に、姿を現しました。
 武松と同様に自らの中にいろいろなものを溜め込みドロドロに煮詰めてしまっていた彼にとっても、再開は大いに方向転換となる出来事だったようです。

楊令伝 2 辺烽の章 (集英社文庫)

楊令伝 2 辺烽の章 (集英社文庫)