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生涯被曝限度 積算被爆量100ミリシーベルトに疑問

ニュースで、厚生労働省が生涯の内部被爆外部被爆あわせての積算被爆量を100ミリシーベルトにし、それにあわせて現在の暫定基準値を変えると発表したとありましたが、、、これは本気なのでしょうか?
避難住民への基準である年間20ミリシーベルトという基準は、科学的な意見が分かれるところではありますが、あくまで一時避難的なもので徐々に下げていくのは当然です。また、食物の規制値も少ないほうが確率論的にはより安全で、健康被害がありません。
なので、方向性としては政府としてよく頑張ったなと思います。
が、だがしかし。
生涯100ミリシーベルトというのはいくらなんでもやりすぎです。というのも、どこかの新聞記事にもありましたが、人生80年とすれば、年間1、25ミリシーベルト以下となるわけですが、、実は日本の自然現象的な放射線量、つまり大気や地中や人体、宇宙線などの自然放射は平均約1、4ミリシーベルト程度といわれています。つまり、日本では原発事故がなくてもそもそも達成できない数字です。百歩譲って、人生60年としても、年間1、6ミリシーベルトとなり今回の規制は額面通りにとらえるなら、原発の影響が出た地域、出た地域からの産物は一切食べることまかりならん、その地域から人、モノは持ち出すなというに等しいわけで、、まともに考えたら不可能ですし、福島、北関東以北は一切の作物、漁業、製造を禁じ、住んではならないという結論になります。しかし、誰もそこまで考えてないし、そんな気はないでしょう。とすると、いったいこの数字はなにでしょう?
非常に訳がわからないし、非化学的です。ありえませんし、皆がというか新聞マスコミが普通になにも疑問を感じないのが不可解です。
また、もっとダメだししたら自然界の放射線量は日本は年間、1.4ミリシーベルト前後でしたが、世界平均は実は2、4あります。ローマは4前後、ブラジルだったかの一部地区によれば12程度のところもあり、そういうところは、今回の生涯100ミリシーベルトの伝でいえば、原子力発電所なんかがなくても、8年から10年間くらい住んだら、住んでる人が確実にガンになる、人が住んではいけない土地になるということなのでしょうか? 世界の平均的な場所は40年住めばガンになる確率がある危険地域なんでしょうか?
なんか変すぎます。あまりにも科学よりも不安や無理解から極度に数値がもてあそばれてる気がいたします。福島の子供たちを守れとした運動家が20ミリシーベルトに憤り1ミリシーベルトにすべきと騒いでいたのを、科学的な検証もなく、識者と呼ばれる人が感情だけで決めている数値に見えます。
まぁ僕の記憶違いで、自然界の年間放射線量が0.1ミリシーベルトくらいだったならいいし、意味がありますが。。。

追記 以下の記事を見つけました。厚生労働省ではなく、内閣府の食品安全委員会での発表のようですが、勘違いではなく、一生涯での被ばく限度を100ミリシーベルトと本気で言っているようです。誰かツッコミを入れないものでしょうか?

<放射性物質>生涯被ばく限度100ミリ 「厳格化」迫る
毎日新聞 7月26日(火)23時8分配信
 食品を通じた放射性物質の影響を評価していた食品安全委員会(小泉直子委員長)は26日、生涯の累積線量の限度を100ミリシーベルトとする答申案を発表した。消費者の安全に配慮した「かなり厳しい値」(委員)で、消費者は歓迎するが、規制値の強化で生産者に大きな影響が出る可能性もある。
 生涯100ミリシーベルトは、人生80年とすると1年あたり1.25ミリシーベルト。放射性セシウムで年5ミリシーベルトという今の数値に比べ、相当に低い。
 厚生労働省は今後、安全委の答申に基づき、飲料水や野菜など食品ごとの規制値を見直していく。肉と穀類の放射性セシウムの暫定規制値は今1キログラムあたり500ベクレルだが、引き下げられる余地もある。
 阿南久・全国消費者団体連絡会事務局長は「評価結果は規制値を下げうる内容にもなっている。厚労省は今より厳しい規制値を考えてほしい」と話す。
 一方、すでにかなりの被ばくをしている地域の実情に沿っていないという指摘もある。規制値作りにかかわる厚労省審議会委員の高橋知之・京都大原子炉実験所准教授は「放射線量の高い地域では、外部被ばくだけで数十ミリシーベルトに達する所も出てくる」と指摘。内部被ばくにあたる食品の規制値をゼロに近づけても、守れなくなる事態も考えられる。
 新基準を設定する厚労省にも課題が多い。これまでの放射線量は年単位だが、答申案の線量は生涯にわたる。規制値作りにあたっては、年単位に割りふり、内部被ばくと外部被ばくの割合も考える必要がある。
 国際放射線防護委員会(ICRP)は規制の数値を緊急時、復旧時、平常時の三つに分けているが、答申案は一切区別しておらず、議論になりそうだ。佐々木康人・日本アイソトープ協会常務理事は「累積100ミリシーベルトを緊急時に適用すると食品の規制値がきわめて厳しくなる可能性がある」と懸念する。甲斐倫明・大分県立看護科学大教授は「今は平常時に向かう過渡期なので、放射性物質ごとに細かい設定が求められる。国際的に信頼を得るためにも、規制値は基本的に下げる方向でいい」と話している。