「ばらかもん」1〜4巻 ヨシノサツキ著 感想
少し前からちょこちょこと読み始めていた書道漫画です。
「とめはねっ!」と同じ書道漫画ですが、あちらが部活を中心とした学園コメディなのに対して、こちらは田舎暮らしを始めた主人公と素朴な島民たちとの交流を描いた自分探しものの要素がかなり強い作品です。
とはいえ、どちらも結構コミカルで面白く、肩肘はらずに楽しめる作品で、読んでいるとすっと肩の力が抜けていきます。
主人公の半田清舟は、小さいときから神童と呼ばれ続けた青年書道家。イケメンで、なんでもできる彼はまさに将来を嘱望される天才書道家です。しかし彼は、あろうことか、とある受賞パーティーで書道展示館の館長を殴ってしまいます。その態度を見て、彼の父親は、「自分の人間として欠けている部分」を見つけさせるため、彼を自然豊かな五島へ送り込みます。
都会と違って、電話すらない、娯楽もない、何もない島。けれど、彼は、その島で元気いっぱいの子供たちに出会い、少しずつ変わっていきます。琴石なる、という個性的で元気いっぱいの子供たちと出会い、またその親達の田舎独特の人間関係に戸惑いながらも、彼は徐々に徐々にかたくなだった心を開いてゆき、今までの自分になかったものに気がついていきます。もちろん、その書く書もしかりです。
長崎県の五島列島を舞台にした本書の表題タイトル「ばらかもん」は、五島列島の方言で「元気者」の意味だそうで、「なる」にぴったりのタイトルです(主人公にぴったりかどうかはわかりませんが^^ )。
まだまだ先の長い作品のようですし、ゆっくりのんびり楽しんでいきたい漫画です。
- 作者: ヨシノサツキ
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2009/07/22
- メディア: コミック
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- 作者: ヨシノサツキ
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