小説・漫画好きの感想ブログ

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NHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国」24話  利休切腹 感想

上野樹里主演NHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国」を見ました。
といっても、帰ってきたのが昨日の真夜中だったので、、朝起きながらぽけーっと見ていたという感じなのですが、、、今週はこの大河ドラマ始まって以来一番緊迫した回だったんじゃないでしょうか。いつもは、ゆるーい感じで、ぼーっと見れる今年の大河なんですが、今回はずーっと緊迫でした。
 というのも、石坂浩二演じる千利休と、岸谷五朗演じる豊臣秀吉がそれぞれに自分の我を貫いて、どんどんどんどんお互いにひくにひけないのっぴきならないところまで突き進んでいくボルテージの上がり方が半端なかったからです。利休が、茶頭をやめたい一心で、さすがに「それを言っちゃあおしめえよ」という台詞を、これでもかこれでもかと秀吉に叩きつけていくのに、宮仕えの身としてはドキドキしてしまいました。
 あれは本当に利休はやりすぎです。
 今までの歴史もののイメージだと、秀吉が無茶を言い過ぎるのに対して、利休は自分の価値観や倫理観を貫いて結果殺されてしまったという解釈でしたが、今回の大河のこれに限っていえば、利休は自殺願望があるのか、それとも秀吉がきらいで嫌事を言いたいだけだったかのようにさえ見えました。
 秀吉が自分のプライドをかなぐり捨てて「そなたは自分にとって別格の存在。己に分からないものを理解し、仰ぎ見るしかない存在。そばにいてくれ」と切々と自分のもとにとどまってほしいと頭までさげて懇願しているのに対して、「極論すれば私はあなたが嫌いになった」という趣旨のことを言ってすげなく断るあのにくたらしいこと。
 あれは、利休、殺されても仕方がないし、今まで与えてもらった恩恵からすると茶の道には通じていたかもしれないけれど人の道には通じてなかった恩知らずといわざるを得ません。
 現代社会に例えるなら、他の部下から公然と告げ口される部下をかばって、社長が部下に「お前は私にとって特別な存在だから、そばにいて私を支えてくれ」と言っているのに「私はあなたが嫌いだからあなたの為に働きたくないんですよ」と答えるようなもの。最終的な道はたがえざるを得ないにせよ、物事にはもうちょっと言いようというものがあるだろうし、それを言っちゃあおしまいだよ的なことが多すぎて、あてつけもやりすぎだし、本当にこれはもう千利休のほうが酷いだろう、と自分などは思いましたね。はい。

 閑話休題
  再来年2013年のNHK大河ドラマは、「八重の桜」となったようですね。「幕末のジャンヌ・ダルク」といわれ、のちに新島襄の妻となる新島八重を主人公にした「八重の桜」は、主演が綾瀬はるかだとか。綾瀬はるかといえば、先日大好評のうちに終了したドラマ「JIN」のヒロイン。「マルモのおきて」の予想外の追撃に苦しんだものの、本年最大ヒットの鉄板ドラマだっただけに、抜擢は順当といえば順当かも知れないけれど、八重のイメージとあうかどうか。というより、彼女の人生だけで一年分のドラマに出来るのか?
ちなみに、新島八重とは会津藩の砲術師範の娘として1845年に生まれ、戊辰戦争では男装して最新式のライフル銃を手に戦ったり、日清戦争では従軍看護婦として活躍するなど、明治という新しい時代に新しい女性像を求めて、周囲の中傷・誹謗を退けて生き抜いた女性であるとのこと。
 来年の大河の平清盛は、平泉の世界文化遺産認定などで盛り上がるかも知れないし、松山ケンイチの人気からすると結構いけると思うけれど、再来年のこれは本当にちょっと先が心配。