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「正義と哲学のはなし」 別冊宝島著 感想

 いわゆるムックですね。
 先日から続いている哲学がらみの話のあいまにタイミングよく本屋さんで見つけたので、ざっくりとした哲学史のおさらいの為に買って読んでみました。途中で、メイドさんが出て来て哲学ネタでやる漫画あり、あまりにもあまりな強引なまとめ方をしているものの、歴史上の哲学者の主張のエッセンス(?)が一人2、3ページずつというきわめて短い分量でまとめられているので、これを読んで哲学がわかった気にならない限り、まぁきっかけ作りにはよい本だと思います。
 ソクラテスデカルトニーチェサルトルハイデガーヘーゲルマルクスくらいなら一般教養でだいたいの大枠は理解していても、ハイエクロールズ、ヒューム、ソシュールノージックとなるとこういうのがあるほうが便利です。
 ただ、あまりにまとめすぎなのと、「哲学」の本のわりには、社会学者や経済学者なども混じっているような気がしますし、哲学とは確かなものを求める学問というまとめ方もずいぶんと乱暴な気が致します。
 日本語の哲学という言葉が訳語としてはあまりにも不適切すぎて、道徳や、宗教や、規範や信念といったものまで入り交じりすぎています。

 追記:近日紹介予定の「反哲学入門」という本がかなり興味深い好著だったので、そのネタフリ的な意味でもこれを一応紹介しておきます。