小説・漫画好きの感想ブログ

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「マリー・アントワネットの料理人」2巻 白川晶・里美桂著 感想 

 本年87冊目の紹介本です。
 
変則的なグルメ漫画ですが、たまにはこういう変わり種も。
 ルイのもとに嫁いだマリー・アントワネットのお抱え料理人が磯辺小次郎(コジロー)なる日本人だった、という特殊設定に始まるグルメ漫画の最新刊です。この無茶設定をもとに、フランス宮廷を舞台に歴史上の人物が毎回登場し、それらの人物が代表する国の食材や調理方法と料理対決をするという漫画です。
 強引でトコトン荒唐無稽な設定ですが、ここまでくると、無茶は無茶でもその無茶がかえって面白く感じられ、毎回毎回、どんな強引なアイデアと舞台設定を持ち出してくるかと読み手としてはそちらが楽しみになってきます。
 どれくらい無茶なアイデアが出てくるかと言うと、例えば、今回収録のエピソードで一部だけネタバレすると、ナポリ公国での対決では、フォークを改良しトマトパスタを初めて作ったのがコジローであるということになり、独立を求めるアメリカとの料理対決ではハンバーガーを発明したのがコジローであるとなったり、、あとは読んでのお楽しみですがあらゆるところで無茶な展開が続きます。
 まぁ、だからこそ、これがまさか史実だなどと勘違いするような人は出てこないし、ここまでやればどこからもクレームがつかないでしょうから、今後も無茶な展開と強引なお話で楽しませてくれることを期待します。
 
 また、作画担当の里美桂さんが連載されている別作品とのギャップも面白いです。そちらは「ゼロ」という漫画で、主人公がが神の手をもつと呼ばれる究極の贋作師主人公のお話だけに、この漫画とのギャップも面白いです。
 

マリー・アントワネットの料理人 2 (ジャンプコミックスデラックス)

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