小説・漫画好きの感想ブログ

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NHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」第14話 離縁せよ 感想  JINと比べて

 上野樹里主演の大河ドラマ一「江」今見終わりました。

 あらすじとしては、先週末に織田信雄配下の佐治一成(平岳大)のもとへ嫁入りした江の結婚式当日から、欲年の小牧長久手の戦いの後のだまし討ちのような離縁までが物語として語られます。
 しかし、、、それにしても江はつくづくコメディな役回りでしたね。岸谷五朗演じる羽柴秀吉から、徳川家康織田信雄との戦争回避のためと言われて嫁入りしたはずが、いきなり戦闘に突入。結婚したばかりの旦那は戦地へ行ったきり、帰ってきたと思えばその日のうちに秀吉に再びだまされて大阪城へ呼び出されているうちに離縁されていたという。。。もうあまりに不憫すぎてなんとも言えない話になってきました。史実通りといえば、大筋では史実にそった形なわけですが、ここまでコメディなおとぎ話にするくせに、江に生々しさを与えない為の配慮なのかキリスト教の「白い婚姻」のような処女性を江に付与する演出が、どうにも逆に女性差別的な気がしたりもしました。
 時代に翻弄されながらも、その中で自分の幸せを見つけたり、新時代を女性の立場から切り開いていったというようなニュアンスで物語作りをしていってもいいのに、今のままでは、江は単に振り回されるだけの天然姫様に成り下がってしまいます。「己の思うままに生きよ」という織田信長の言葉に感動していた頃の江は輝いていたんですが、、、秀吉のサルっぷりに磨きがかかればかかるほど、江は可哀想な子になってきました。
 茶々(宮沢りえ)、 初(水川あさみ)、江(上野樹里)の三姉妹の揃い踏みもだんだんと楽しさや美しさを愛でる雰囲気ではなくなってきました。

 特に、今日はこの大河ドラマ自身のせいではないのですが、同じ日に人気ドラマ「JIN」の第二部が始まったが為に、そちらと見比べるとどちらが大河ドラマかわからないくらい熱意が違っていて、、、、。衣装やスケールなどはそりゃもちろん遥かに大河側に軍配が上がるのでしょうけれども、ドラマを思わず見入ってしまう度合いでいえば、圧倒的にJINの方に軍配が上がりました。大沢たかお綾瀬はるか内野聖陽が特段凄まじい演技をしているわけではないのですが、あっちのほうがずいぶんと芝居に引き込まれました。
 比べてはいけないものなんですが、、、さすがは世界80カ国で放映がスタートした「JIN 第二部」だよと思いましたね。
 NHK大河ドラマとしての意地とプライドにかけて巻き直し立て直しがはかれるのか、それともなんだかよくわからないファンタジー(いや、ファンタジーならファンタジーとして突き抜けてくれればいいんだけれど)路線で失速したままになるのか。江〜姫たちの戦国〜は、本当にもう崖っぷちです。