小説・漫画好きの感想ブログ

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「王様の仕立て屋」30巻 大河原遁著 感想 

 本年76冊目の紹介本です。
 スーパージャンプを盛り上げている連載陣の中でも主力中の主力人気漫画「王様の仕立て屋」の最新刊です(ちなみに、連載終了しましたがドラマ第二部がスタートの「JIN -仁-」や「ゴタ消し」「バーテンダー」「ゼロ」「臏〜孫子異伝〜」などがあります)。
 今巻は、前巻からの引き続きで、さる財閥のお嬢様と駆け落ちしたスイス・ジュウ渓谷に住む時計技師ハンネスと、彼に娘との結婚がふさわしいかどうかを賭けて次々と注文を繰り出す娘の父親との勝負話です。行きがかり上、そこに乗り合わせた主人公は、ハンネスの側にたって腕時計とマッチするスーツをデザインして作り上げていきますが、どちらかといえばこのシリーズでは本当に脇役。スーツ職人はあくまでサブ的な位置になっちゃっています。
 そして、それでも話が転がるくらいに機械式時計のお話と歴史は面白かったです。機械式時計は、セイコーが開発して一般的に普及したクォーツ式時計や電気時計と違って、手間暇もかかれば価格も最低百万円以上数千万円するようなものがゴロゴロする持ち物だけに、持つものを選ぶ側面もありますが、それだけにそこに込められる蘊蓄や歴史話も面白かったです。さすがに独立時計士にオリジナルの腕時計を注文することは将来もないと思いますが、ここに出てくるように愛着をもって接せられる腕時計はいつか欲しいなと思いました。
 仕事柄、腕時計は意図的にしないようにしていますが、結婚式だとか祝賀会とかそういう場用に愛着のもてる時計が一つあってもおかしくない年齢ですからね。

 

 追記:仕事の移動中に本屋さんに行ったら、「BLEACH」49巻「NARUTO」55巻などいくつかの人気漫画の新刊が発売延期で月末に移動されていました。紙不足、インク不足なのかは分かりませんが、ちょっとずつ色々と影響が出ていますね。