小説・漫画好きの感想ブログ

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東電・勝俣恒久会長の会見に?? 廃炉すれども対応は完璧?

異例の長時間会見になった東電の勝俣会長の会見。
 何回か見直しましたが、正直首をかしげる点が多々ありました
 最初は、社長の清水正孝社長が高血圧とめまいで入院して会見に出れないことを謝罪していましたが、ここはもう何をいっても無駄なのでそれ以外のところ。
 まず気になったのが、以下の個所。
 福島第一原発1号機は建家が水素爆発しました。本日も煙が出ています。福島第一原発2号機は提示観測で原子炉内部の温度が上がっており、格納容器の破損から高レベルの放射線を含んだ水を漏らしているのではないかと疑われています。また福島第一原発3号機は、MOX燃料を使ったプルサーマル原子炉で、ひょっとしたら今回の放射能漏れはここかも知れないと実は一番恐れている最悪のシナリオの元凶です。また福島第一原発4号機も、使用済み燃料を大量に抱え込んでいます。この状況で、「せざるを得ない」というのはちょっと世間の一般認識とのズレの激しさに頭が痛くなります。 
 国民世論というか、一般の人々の見方からすれば、一刻も早く冷却と石棺化作業を進めなければという段階のものを、こういう表現でするのはどうかと思いますし、そういうリスキーな状態のところの横で、いくら無事が確認できたとしても5号機、6号機を活用するというのはひどく馬鹿げたことのように思えます。

東京電力勝俣恒久会長は30日の記者会見で福島第1原発1〜4号機について、「海水を注入した状況を踏まえれば、おそらく廃止にせざる得ない」と明言。住民の避難を解除できるまでには長期化するとの見通しを示した

 また、記者から災害の対応において問題はなかったのか、不手際はなかったのかと聞かれて、完璧に対応していたといったニュアンスの発言をしていたのが妙に気になりました。多分、今後の補償問題をにらんでの政治的発言なんだろうなと一定の理解はしますが、正直あきれました。
 修復作業中に本部との電話ケーブルを切ってしまったり、1号機でのたまり水の高放射線量を3号機で復旧作業中の作業員に知らせておらず被曝させてしまったり、計測ミスを繰り返したり、そもそものプルトニウム検出の道具をもってなかったり調査が遅れたり、菅首相に怒鳴りつけられる前にはいったん全員退避してしまおうという無責任ぶりを見せたり、各種の報告をきちんとあげていなかったり、安全ですといいきった後に水蒸気爆発をしたりという計算の甘さといい、かなり失敗している部分があるのは明白です。
 ただ、国民はそのことに怒りは覚えつつも、状況のハードさ、過酷さ、それでも今現在でも戦っている職員や、関係会社、自衛隊、警察官、消防署員がいるから、あえてすべては解決してからのことで、とりあえず全力でことにあたってくれ、と追求の手を押さえてまずは解決に全力を注げるようにと考えているのに、保身に走られると情けなさを通り越して落胆も通り越してなんともいえない気持ちになってしまいます。
 まぁ、この状況でありながら清水正孝社長を解任できないという経営センス、企業内ガバナンスのむちゃくちゃさ、計画停電のグループ細分化による混乱がいっこうに収拾しないことから見ても、どうしようもない会社だとはわかっていますが、トップがここまでお粗末だと末端の社員や本気で頑張っているものが可哀想すぎます。