小説・漫画好きの感想ブログ

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「修羅の門 第弐門」1巻 川原正敏著 感想

 本年59冊目の紹介本です。
 最近は、東北関東大地震の影響での頭の痛い話や、福島第一原発3号機の話題、放射線や放射能の理論の話など硬派の話ばかりでしたので、たまにはそういう理屈をすべて捨てた向こうにある漫画を一つ取り上げましょう。
 歴史の長い格闘技漫画の中でも、大傑作の部類に入る「修羅の門」の続編第一巻です。
 「修羅の門」とは今から十年近く前に連載されていた漫画で、K-1やらプライドなどの総合格闘技がブームの台頭とともに大人気を博した漫画です。主人公の陸奥九十九という少年は、陸奥圓明流という、素手でありながら「世界最強、一千年無敗の殺人技」の継承者であるという設定。最初は、その流派を終わらせるために世の中に現れ、空手界を総なめにし、国内で行われた異種格闘技戦に優勝。その後は、アメリカにわたり、ボクシングのスーパーヘビー級のチャンピオンになり、そのあとさらにブラジルでなんでもありのバーリ・トゥードの世界大会でも優勝し、さらにその後、前田光世の子孫と戦うためにジャングルの奥地に消えるというお話でした。
 こう書くと荒唐無稽、むちゃくちゃな話ですが、主人公の技の数々と、格闘シーンの勢いと描写がかっこよくて、読むとテンションが上がる漫画で、個人的に大好きな漫画でした。特に、後半よりは、むしろ前半にあった陸奥の分家ともいうべき不破圓明流の継承者との命を賭けた戦いは歴史に残る漫画だと思っています。
 その「修羅の門」の続編が、満を持して復活致しました。
 本編終了から二年後という設定で、異種格闘技戦のリングに、謎のマスクマンが登場。そのマスクマンこそが陸奥ではないかと話題になるところから話は始まります。
 まだまだ序場なんでペースもつかめていないし、少し年を取った陸奥に違和感があったりしますし、その違和感が作中で語られる「今の陸奥は壊れている」という発言とリンクしているのか等、旧来のファンからすると微妙な雰囲気はあるのですが、、、それでも前作がすごく面白かっただけに、期待は高まるばかりです。あのワクワクドキドキの興奮と、ひたすらカッコよくてテンションのあがる戦いがまた見られるのか。海堂、あるいは、片山右京との再戦はどうなるのか。ファンにとっては、大注目の第弐門の始まりです。

 ちなみに、川原さんは月刊少年マガジン誌上において、この「修羅の門 第弐門」と同時にサッカー漫画の「ふでかげ」を連載しています。

修羅の門 第弐門(1) (月刊マガジンコミックス)

修羅の門 第弐門(1) (月刊マガジンコミックス)