「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」 若宮健著 感想
本年47冊目の紹介本です。
先日、リラックマのパチンコ台が出たと嘆いた(パチンコの蔓延と、パチンコ業界のクリエイティブのなさの両方)話と繋がっているパチンコ話です。
正直、皆さんも気づいていると思いますが、最近では、昔と違って、テレビCMやラジオCMで年がら年中一日中パチンコ屋やパチンコ台の宣伝が流れています。また、それと期を同じくして、駅前のパチンコ店は徐々に数を増やし、拡大していっていますし、当然のことな゛から、パチンコ人口は増加の一途をたどっています。麻雀がどんどん衰退しているのに対して、パチンコはどんどん強くなっています。
そして、そんな日本のパチンコ業界というのが、実はほぼ韓国系や朝鮮系の人たちのみがオーナーになれる、かなり特殊な業界である(つまりは日本からかの国々へお金を流すルートになっている)ことも皆さんご存知だと思います。
僕らが子供のころ、パチンコは、危険なギャンブル狂たちがするもので、汚いホールで、タバコの煙がもうもうとする中でするもので、騒音が激しい環境にも悪いものだというイメージがありました。しかし、最近ではそれを払拭すべくコマーシャルにかなり力を入れ、お金を使ってイメージアップを図り、キャラクター台を多様して入り口を広げ、人口を増やしていっています。そして、そのおかげで、さまざまな規制も徐々に弛められつつあります。ある意味、へんな言い方ですが、市民権を得ているような雰囲気を徐々に醸し出しています。実際には、競馬ではなくてパチンコで借金をふやしい破産したり、パチンコにいくのに子供を車に残していて子供が事故で死亡するといったような事件が次々に起こっているのにも関わらず、パチンコに対するイメージは昔よりかなりましになり、日常的なものになっていっています。
しかし。
そのパチンコが韓国では既に全廃されているという事は皆さんご存知ですか?
どうして日本のパチンコ業界は縮小ではなく拡大に進んでいるのでしょうか?
社会的問題になっているにも関わらずスルーされているのでしょうか?
そのあたりのことについて踏み込んだのが本書で、この本にはかなり突っ込んだ話が出てきますし、政治家の利権屋っぷりや、業界からの賄賂とはいわないまでも様々な恩恵によって政治家が彼らをひたすら守り助けている構図が描かれています。
続きは項を改めて書きたいと思いますが、かなり衝撃的な内容ですし、日本の政治家や業界が、本当の市民のため、或いは国民のあるべき姿よりも目先の利益や利権のためにおかしくなっているのか、というのがよくわかる良著です。
- 作者: 若宮健
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/12/01
- メディア: 新書
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