「結界師33巻」 田辺イエロウ著 感想
本年40冊目の紹介本です。
結界師、33巻、最新刊です。
総帥・逢海日永に裏会が占拠された状態を打破すべく、隅村正守は裏会の残りのメンバーに助力を要請した。それに応えて、十二人会第三客の龍姫を筆頭に、鬼童院ぬら、扇七郎、銀魅霞玄らが自らとその一族を引き連れて作戦を練り始めた。
一方、隅村・雪村らの結界師の開祖であり、今現在もなお幽体となりながら烏森の主とともにあった間時守は、その主を封印すべく良守に特訓を続ける。彼は、結界師を烏森に縛り付け能力者を待っていたのだと結界師の起源や今までの過去についての全てを良守に話す。また、雪村時音は時音で裏会の地下にある神佑地の主である「まほら様」を移動させる極秘任務に赴く。
つまりは、あらゆる勢力が裏会の本部へと向けて動き始めたのがこの巻のあらすじです。いよいよ次巻あたりから総力戦が始まります。「鋼の錬金術師」の終盤のような物語の歯車や伏線がすべて集まって盛り上がっていく感覚が気持ちよいです。
間時守が正守に語りかける独白もぐっときました。
「君は・・・私ほど愚かじゃないさ
私は・・自分のことしか信じていなかった。
じゃ、最後に経験者から、道を誤らないコツを伝授してあげよう。
世界を恨むな。
自分が思っているより・・世界はずっとずっと広く・・
君を、すべてを包み込んでいる」
何百年も孤独の中にいて、他者より圧倒的に優れた力を持ちながらも、自分に出来ないことを出来る力を持つ者を待ち続けてきた男の台詞だけに、漫画の台詞ながら、言葉だけでいえば能力開発セミナーの言葉のような全肯定の言葉でありながら、ぐっと来ました。
- 作者: 田辺イエロウ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/02/18
- メディア: コミック
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