小説・漫画好きの感想ブログ

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「ゼロ クレオパトラの誘惑」 愛英史・里見桂著 感想

 本年23冊目の紹介本です。
 正式タイトルが長いのでこちらに書きます。本書の正式名称は「ゼロ 世界を復元する男 マスターピースコレクション クレオパトラの誘惑 ゼロと女達」です。いわゆる、ゼロという漫画の傑作選の第五集です。
 「神の手をもつ男」と呼ばれるゼロは、どんな美術品であれ復元(それがたとえ見たこともない現物もないものであっても)してしまうという特異能力の持ち主。それ故、世界最大の贋作師とも呼ばれたりするものの、彼が作り出したものはどうやっても偽物と証明できないため、世界各地を旅しつつ、色々な人間の求めに応じて美術品を作り出しています。
 このゼロシリーズは、そういうかなり無理無理な設定ながら、しっかりとした美術品を書き込めるタッチと芸術関連の蘊蓄の深さ故に長期連載になっている作品で、個人的にもかなり好きなシリーズです。
 この第五集は、そんなゼロシリーズから、依頼人もしくは芸術家が女性だったケースの傑作をピックアップしたもので、なかなかに読み応えがありました。今何かと話題のエジプトのクレオパトラの香水の再現に始まり、桜吹雪の波紋があったという日本刀の再現、宗達の金銀泥絵の再現、ヴィンランドの地図の再現、自由の女神の再現といろいろな再現が描かれています。
 

クレオパトラの誘惑―ゼロと女達 (ジャンプコミックスデラックス)

クレオパトラの誘惑―ゼロと女達 (ジャンプコミックスデラックス)