小説・漫画好きの感想ブログ

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大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」第2話 感想

 大河ドラマ江〜姫たちの戦国〜の第二話を見ました。
 意外にも、と思われるかもしれませんが、このドラマ、先週の予想よりさらに面白いかも知れないと思い始めました。
 先週の浅井長政死亡から、はやくも十数年後、お市の方の娘たち、茶々、初、江の三姉妹は大きく成長していました。それぞれを演じる、宮沢りえ水川あさみ上野樹里が五つくらいしか年が離れていないというのはちょっと映像的に無理があるかなと思われますが、それでも、たしかに「姫たちの戦国」というタイトルを強く予感させる雰囲気はバッチリです。
 今週のあらすじとしては、その三姉妹が、安土城に初めて訪問、豊川悦司演じる織田信長と対面するのですが、その絵がとても良かったです。豊川悦司の信長、これはこれで十分にはまり役なのではないかという感じでとてもかっこよいですね。あと数話でいなくなってしまうかと思うとちょっと残念なくらいです。
 かっこいいといえば、森力丸、森坊丸兄弟も安土桃山の天守閣とはりあうくらいに美形であり、なるほど小姓とはこういうものかと思わせる感じで、今回の大河が、(悪い意味ではなくて)少女漫画的なのだなと強く思わせるし、それに見合うだけの絵面を用意しているというのはドラマの方向性に一貫性があって期待がもてます。
 いい役者を、それも、そのドラマが目指している方向性の雰囲気をもつ役者を、その雰囲気にあう絵面の雰囲気で登場させる演出がある、というのはいい傾向です。ただ、いい意味でも悪い意味でも問題は、お江の演技です。
 彼女の演技が、始まる前から予測していたとおり、どうしても現代風なんで、これを良しとするかどうかでこのドラマの評価はキッパリと別れるかも知れません。重々しい重厚な雰囲気を大河に求める人たちからすると、昨日のあの豊臣秀吉に対する、サルと聞いて吹き出すシーンや、親の仇!とギャグシーンさながらに飛びかかるシーンなどは絶対受け入れがたいでしょうし、、(そういう意味でいえば初が森兄弟の美貌に久地が開いたままなのを突っ込まれるシーンもダメだろう)、、逆に、僕みたいにあれはあれで楽しくていいんじゃないの? という人は新しいタイプの大河として「あり」だと思う人にはとっきやすくて楽しみやすいという部分で、期待がさらに高まるのではないかなと思います。
 上野樹里というキャラクターは、それが地という訳では決してないのでしょうが、どこか馬鹿っぽい雰囲気があります。今回の大河ドラマでも、それが出ていますが、彼女の場合、それが白痴美というレベルに近いものを見せるところがあるので、それもある意味武器になっています。それをどう上手く活かすか、見せていくか、そして、どうせ受け入れれないのであれば重厚な方向をある程度外して楽しめる大河ドラマとしての割り切りをどこまでできるか、そのあたり次第でひょっとしてひょっとするとこの大河は大きく化けるかも知れないなと思いました。
 歴史的事実そのものは変えれないし、大幅な変更は無理だろうけれど、先週の袋のねずみエピソードの完全否定や、今回の浅井長政しゃれこうべのエピソードにしても、今までの通説やらもっともらしく流布されているエピソードを違う方向にやっていくドラマだけに、おもいきった演出もありだと思うので、どうせやるなら徹底的にやってみて欲しいなと想います。
 来週予告をみると、江は信長に惹かれていくあらすじのようですが、そこでもどんな演出がなされるのか、、とても楽しみです。去年の福山雅治の龍馬伝も、とことん小汚い香川照之の狂言回しが三菱あたりから一部大批判受けましたが結果的に良かったように、今年も演出の妙で新しいドラマをやってほしいものです。
  
追記:第二話時点の江の年齢は、歴史的に見ると6才、上の二人も12才前後??? いやぁ、それは無理がありすぎますよねいくらなんでも、しかし、、、あの時に一番上のお姉さんが12才くらいでは、それはそれで逆にドラマにもなんにもなりませんよね。