小説・漫画好きの感想ブログ

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「ウォッチメイカー下巻」 ジェフリー・ディーバー著 感想

 本年357冊目の紹介本です。
 ペース的には、やっぱり年間365日、一日一歩、毎日一冊のペースですね。
 
 さて。ジェフリー・ディーバーの「ウォッチメイカー」下巻です。中盤のラストで、ウォッチメイカーの相棒がつかまり、ウォッチメイカー本人も捕まってしまうという予想外の展開に驚きました。
 しかも、殺人鬼に見えたウォッチメイカーは、実は誰も殺していない、身内を殺されたことからの行動だったというような展開を見せるのですが、、、、と、まぁここまで書いてしまうのはここまでの話そのものがひっかけ、トリック、ツイストであるからに他なりません。普通のお話では、衝撃の展開といっていいような展開を二回、三回、四回、五回と繰り返し続けるジェフリー・ディーバーらしい展開がこのあとも続きます。
 一方、尊敬する父親が実は悪徳警官だったという事実にうちのめされ、警察をやめる決意をしたアメリア・サックスに対してリンカーン・ライムの心が千々に乱れる様もいつも以上にライムが感情丸出しで読んでいてドキドキしました。
 警察上層部の汚職と権力争い。最近もどこかで見たような筋立てですが、こちらの話はいかにもアメリカらしい味付けの処理がなされていて読みどころ満載です。
 年末年始に読む本がないよという海外ミステリ好きには安心して勧められます。

ウォッチメイカー〈下〉 (文春文庫)

ウォッチメイカー〈下〉 (文春文庫)